インフィニオンが業界初のDDR3デバイスをPC業界に供給PC、サーバー向け次世代メモリの開発を推進

2005/06/13 | マーケットニュース

メモリ製品の先進サプライヤーである独インフィニオンテクノロジーズは本日、業界で初めてDDR3(Double Data Rate 3)デ バイスおよびモジュールをPC業界の先進企業へ供給したと発表しました。この実績により、現在の最高速メモリ製品の2倍の速度を持つ次世代メモリ製品の開発に関して、イ ンフィニオンが最先端に位置することを示しました。DDR3メモリ技術を搭載した最初のコンピュータシステムは2006年末に出荷されると予想されています。
インフィニオンテクノロジーズのミヒャエル・ブッカーマン(コンピューティング事業ユニット責任者)は、「DDR3はモビリティ、デジタルホーム、デ ジタルエンタープライズなどのアプリケーションにおける将来のニーズを満足するために選ばれた技術です。世界で初めてDDR3デバイスを業界へ供給した企業となったことは、革新的メモリソリューションを実現する、 技術と製品のリーダーとしての当社の地位をさらに強化するものです。当社は、超高速通信ICの設計および生産の経験によって培われた技術的優位性を、業 界の先進企業との協業を進めることによってさらに拡張していきます。これにより、次世代メモリ製品の立上げに大きく寄与していきます」と、述べました。

インフィニオンの新しいDDR3デバイスは、転送速度1076Mbpsという画期的な速度でデータを処理できます。この速度は、MP3品質の楽曲を1秒間に約40曲転送することに相当します。イ ンフィニオンのデバイスを使用したDDR3プラットフォームの試作機での動作では、卓越した信号特性が達成され、DDR3の機能が証明されました。DDR3はサーバ、デスクトップPC、ノ ートPCに使用される高速・低電力メモリデバイスおよびモジュールの次期標準になると目されています。

インフィニオンは、帯域幅800Mbpsおよび1067Mbpsの現在のDDR3性能から、データ転送速度を1600Mbpsまで高めるためさらに開発に注力していきます。こ れによって現在のDDR2メモリの最大データ転送速度の2倍にまで転送速度が高められ、将来のコンピュータシステムとアプリケーションの性能が大幅に向上します。

DDR3は、この性能向上を低電力で実現します。供給電圧は、DDR2の1.8VからDDR3では1.5Vへ低減されました。1日の仕事時間に相当する電池動作時間を目標としており、電圧の低減は、帯 域幅の増加による消費電力と発熱を制限するための重要な前提条件になります。

市場調査会社アイサプライは、DDR3 DRAMが主要量産品種として先行のDDR2に取って代わるのは2008年であると予測しています。アイサプライは、同 年のDDR3の市場シェアが55パーセントになると見込んでいます。

インフィニオンと南亜科技(Nanya Technology Cooperation)との共同開発によるDDR3デバイスの顧客認定サンプルの供給は、2006年の後半の予定です。対 応するプラットフォームの供給状況に依存しますが、現在のところ量産開始は2006年末に計画されています。

インフィニオンDDR3メモリ製品についての情報は下記のURLをご参照ください:
www.infineon.com/memory/DDR3

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自動車・産業・マ ルチ市場や通信アプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューションと、メモリ製品を供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、アジア太平洋地域ではシンガポール、そ して日本では東京の子会社を拠点として活動しています。2004会計年度(9月決算)の売上高は71億9,000万ユーロ、2004年9月末の従業員数は約35,600名でした。インフィニオンは、フ ランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください:
本社サイト:http://www.infineon.com
日本サイト: http://www.infineon.com/jp

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INFMP200506.066