インフィニオン、革新的で電力効率の高い チューナICソリューションにより、デジタルモバイルTVを推進

通信ICのリーディングプロバイダである独インフィニオンテクノロジーズは、インテグレーションと電力効率に優れたDVB-H/T対応チップソリューション2機種、「OmniVia™ TUS9090」と「 OmniTune™ TUA9000」を発表しました。OmniVia TUS9090は、RFチューナ、DVB-H/T復調回路、内蔵メモリを搭載したシステムオンチップ（SoC）です。一方、O mniTune TUA9000は、DVB-HとDVB-T信号を受信するダイレクト・コンバージョン方式のマルチバンドシリコンチューナで、VHF、UHF、Lバンド（欧州と北米）に対応しています。こ の2つの製品は、携帯電話、PDA、携帯メディアプレーヤー、ノートPCなど、モバイルデジタルTV機器での使用に適しています。システム設計の最適化が可能になり、システムコストと消費電力の低減に貢献します。 ひいてはモバイルTV技術とそのアプリケーションの拡大、普及にも貢献するものと考えられます。

調査会社のIn-Stat社によると、モバイルTV市場は飛躍的に拡大し、2007年末までには1,800万人を超えるユーザがモバイルTVを利用すると予測されています。また世界全体で、2 010年までに1億3,000万人超のユーザがモバイルTVを利用するとも予想されています。

OmniVia TUS9090 – デジタルRFチューナとDVB-H/Tデモジュレータを搭載したシステムオンチップ
Infineon® OmniVia™ TUS9090は、全世界のDVB-H/Tをマルチバンドで受信するシステムオンチップ（SoC）フロントエンドで、RFシリコンチューナ、D VB-H/T復調回路、オンチップメモリを内蔵しており、複数サービスの受信をもサポートします。1 0%のデューティサイクルでのタイムスライシングモードでOmniVia™TUS9090は50mW以下での動作という電力効率の極めて高いソリューションとなっています。

OmniVia TUS9090は、インフィニオンの130nm CMOS RF技術で製造されており、8×8×0.8mmサイズのパッケージで提供されます。また、オプションとしてベアダイ（ バンプフリップチップ実装）で提供されます。携帯端末向けのモジュールメーカーはモジュールへの直接実装が可能となり、高さ1.0mm未満のモジュール設計が可能になります。

提供時期
OmniVia TUS9090は現在、主要顧客向けにサンプル出荷中です。一般へのサンプル出荷は2007年の第4四半期までに開始予定です。量産出荷は2008年初旬を予定しています。

OmniTune TUA9000 – マルチバンドDVB-H/Tシリコンチューナ
Infineon® OmniTune™ TUA9000は、D VB-HとDVB-Tの両規格の放送信号をマルチバンドで受信することを可能にするダイレクトコンバージョン方式のRFレシーバです。OmniTune TUA9000は、携帯電話、PDA、携 帯型メディアプレーヤー、ノートPCなど、モバイルデジタルTV機器での使用に適しており、DVB-H/T規格を採用する地域に幅広く対応します。小型のシングルチップとして設計されており、単一電源（2.8V） でも二系統電源（1.8/2.8V）でも動作が可能で、独自の方式で電力効率を最適化します。10%デューティサイクルモードでの消費電力はわずか18mWであり、既 存ソリューションと比較して消費電力を最大25%抑えることができます。

OmniTune TUA9000は、インフィニオンの130nm CMOS RF技術を用いて製造されており、実装面積はわずか5mm×5mmで、オプションとしてベアダイで提供されます。O mniTune TUA9000は、ループフィルタ、水晶発振器、低雑音アンプ（LNA）など数多くのコンポーネントを内蔵する一方、SAW（表面弾性波）フィルタが不要なため、シ ステムコスト低減と電子部品の占有面積削減に貢献します。この結果、Infineon OmniTune TUA9000は、既存ソリューションと比較してボード面積を最大16mm ²まで削減できます。

インフィニオンのヘルマン・オイル（取締役副社長、取締役会メンバー兼通信ソリューション事業グループ責任者）は次のように述べています。「OmniVia TUS9090とOmniTune　TUA9000は、主にモバイルアプリケーションでの使用に適しています。またこの新しいソリューション2機種は、弊 社のハイエンド向け携帯電話端末用プラットフォームにシステムのIPブロックとして組み込まれます。携帯性の重要度が高まっている現在、モバイルTV機能は、携 帯機器にとって市場での差別化を推進する主要因になりえます。今日、高度なプロセス技術、IP、ベースバンド、RFシステムのノウハウを備えるインフィニオンは、この市場セグメントで有利な立場にあります。当 社の最新デジタルチューナと復調器ICを提供することで、顧客は成長中にあるモバイルTV市場への参入が可能となり、高度な付加価値ソリューションを通じて競争を優位に進めることができるものと思っています。」

提供時期
OmniTune TUA9000は現在、主要顧客向けにサンプル出荷中です。一般へのサンプル出荷は2007年の第4四半期までに開始予定です。量産は2008年初頭を予定しています。