インフィニオン、成長著しいDual-SIM市場に対応する新製品「XMM™2138」を発売

2010/02/15 | マーケットニュース

ノイビーベルク(ドイツ)/バルセロナ(スペイン)

独インフィニオンテクノロジーズは本日、成長著しいDual-SIM(加入者識別モジュール)市場への取り組みとして、Dual-SIM動作に対応した新しい「XMM™2138」プ ラットフォームを発売しました。Dual-SIM携帯電話では、端末内で2つのSIMを同時に使用することができ、通話の保留やスワップなどの機能によって、ボ タン1つで両SIM間をリアルタイムで切り替えが可能です。現在のところDual-SIM携帯電話はBRIC(ブラジル、ロシア、インド、中国)地域で高い成長率を記録しているほか、ア ジア太平洋諸国でも著しい成長を見せています。

Dual-SIM携帯電話には2つのSIMカードが搭載されています。当初は通常の携帯電話に2つのSIMを搭載し、必要に応じて一方から他方への切り替えを行うため、D ual-SIMアダプタが使われました。この組み合わせはスタンバイDual-SIM携帯電話と呼ばれています。今日では大手ベンダー各社により、2つのSIMをネイティブで動作させ、両 方を同時にアクティブ状態にできる携帯電話が提供されています。これらはアクティブDual-SIM携帯電話と呼ばれています。Dual-SIM携帯電話は一般に、仕事用・家庭用を簡単に切り替えたり、ロ ーミング通話や国内通話に2つ目のSIMを使用して通話料金を安く抑えたりする目的で使われています。

Dual-SIM携帯電話の市場は著しく成長しています。市場調査グループのStrategy Analyticsは、2009年から2010年にかけて市場規模が倍増し、2 014年には市場全体の7%(1億台)以上を占めるまでになると予想しています。一部の地域では、Dual-SIM携帯電話が携帯電話の中で最も急成長の市場セグメントになると予測されています。

インフィニオンの新「XMM 2138」Dual-SIMプラットフォームは、大きな成功を収め好評を博している「X-GOLD™213」EDGEベースバンドチップをベースにしています。こ のプラットフォームは成熟したハードウェアに加え、コムネオン社(Comneon)の実績あるプロトコル・スタックとインフィニオンのOptiMediaフレームワークのメリットも活用しています。O ptiMediaは1億台以上の携帯電話で使用されており、市場での実績を誇るマルチメディア・フレームワークであり、インフィニオンのベースバンドチップ向けに最適化されています。これには、オーディオ、ビ デオ、画像処理向けの堅牢な高性能コーデックと、あらゆる種類のマルチメディア・アプリケーションを実現する実績あるエンジンが採用されています。O ptiMediaはエントリーレベルの携帯電話に必要な機能をすべて備えているだけでなく、独自機能によって低価格の携帯電話に高水準のユーザエクスペリエンスをもたらします。このプラットフォーム・ソ リューションには、インフィニオンのRed Arrow MMI(マン・マシン・インターフェイス)も採用されています。

インフィニオンのローネン・ベナムー(Ronen Ben-Hamou)(ワイヤレス・ソリューション事業部バイスプレジデント兼ビジネスライン・エントリーフォン担当ジェネラルマネージャ)は 次のように述べています。「このDual-SIM携帯電話向けの専用設計プラットフォームによって、インフィニオンは再び、携 帯電話の市場セグメントすべてを対象とした包括的で拡張性の高いソリューションを重視する姿勢を明らかにしました。ターンキー・ソリューションである新Dual-SIMプラットフォームの『XMM 2138』に より、お客様はこの新興市場にいち早く参入が可能です」

「XMM 2138」は、他の「X-GOLD 213」をベースとしたプラットフォームや、GSM/GPRSデバイスの「X-GOLD™116」、HSDPAデバイスの「X-GOLD™613」を ベースとしたプラットフォームで使用されている共通ソフトウェアAPIレイヤ(UTA)のメリットを活用しています。この共通インターフェイスによって、お客様は、さ まざまなプラットフォーム上でMMIなどのソフトウェアを再利用できます。「XMM 2138」は、UTAインターフェイスが実現するソフトウェアの再利用性と、共 通ARM11アーキテクチャによるハードウェアの拡張性を生かすことで、柔軟性の高い理想的な設計プラットフォームとなっています。携帯端末ベンダーはこのアーキテクチャにより、イ ンフィニオンのエントリーフォン・ポートフォリオ全般で端末の開発に際し、ハードウェア投資とソフトウェア投資の大部分を再利用できます。

新プラットフォームは、タッチスクリーン、WQVGAディスプレイによる高度なモバイルブラウジング機能、Bluetoothによるファイル共有、WLANによるインターネット・ア クセスに対応します。このほか、オンチップ集積型FMStereoRDS(RadioDataSystem)受信機能による高いオーディオ・ビデオ性能と、「X-GOLD 213」の ARM11コアによる演算能力を活用できます。さらに、「XMM 2138」はスタンバイDual-SIM携帯電話とアクティブDual-SIM携帯電話、両方をサポートするため、ネ ットワーク上で両方のSIMが通話やメッセージを受信できます。この最適化されたプロトコル・スタックは、単一の「X-GOLD 213」ベースバンドチップを採用しており、ネ ットワーク上で両方のSIMの同時利用を可能にしています。

供給状況について
「XMM 2138」は、サンプルとリファレンスシステム一式が提供されており、2010年第1四半期より量産も開始されました。インフィニオンは、スペイン・バルセロナで開催中のMobile World Congress(会期:2010年2月15日~18日)の自社ブース(ホール1、ブースB22)において、「XMM 2138」プ ラットフォームを採用した画期的な新Dual-SIMソリューションのデモを行います。

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、エネルギー効率、コミュニケーションズ、セ キュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2009会計年度(9月決算)の売上高は30.3億ユーロ、従 業員は世界全体で約2万5,650人でした。インフィニオンは世界的に事業を展開しており、米国ではカリフォルニア州ミルピタス、アジア太平洋地域ではシンガポール、そ して日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場、米国では店頭取引市場のOTCQXに株式上場されています。
インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com  
日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp  

Information Number

INFWLS201002.030

Press Photos

  • New XMM™2138 Platform from Infineon Supports Growing Dual-SIM Market
    New XMM™2138 Platform from Infineon Supports Growing Dual-SIM Market
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