超高速動作ダイオードの新製品、高速USB 3.0ポートを静電気放電から保護しつつ、最適な信号品質を維持

ノイビーベルク（ドイツ）

今日のポータブル・ストレージメディアによって、人々は、お気に入りのバンドの最新アルバムから昨年の夏休みの写真、HD品質のムービーまで、あらゆるメディア・ライブラリを好きな場所に持ち運び、T VやラップトップPCなどのエンドユーザ機器上で直ちに再生できるようになりました。画質と音質の向上に伴い、デバイス間でより大容量のデータが転送されることから、現在では、より高速なデバイス・イ ンターフェイスが求められています。

USB（Universal Serial Bus）は、プラグ・アンド・プレイの優れた使い勝手により、ポータブル・ストレージの主力規格となっています。USB 3.0は、最 大5Gbpsの転送速度をサポートしており、第2世代インターフェイスの約10倍の高速化を実現しつつ、消費電力は約3分の1ですみます。しかし、この最新USBポートの設計は、とりわけ静電気放電（ESD）に 敏感です。手で軽く触れただけで、電流は十分誘発され、放電によって生成されるエネルギーによって、機器が損傷するだけでなく、機器が完全に使用不能となることもあります。これは、機 器ユーザにとって面倒であるだけでなく、製品のリコールやその後のイメージの問題から、メーカーにとっても高価な代償を払うこととなり大問題となります。

インフィニオンのダンピング・ダイオード「ESD3v3u4ulc」は、USBポート上の静電気放電によって放出されたエネルギーを吸収することで、機器を損傷から保護します。このダイオードは、今 日市販されているすべての製品の中で最小の制限電圧と最小の動作抵抗（0.23Ω）を実現しており、静電気放電時には極めて効果的に動作します。エネルギー吸収能力は20kVで、最も厳格な業界基準であるIEC 61000-4-2の要件である8 kVを大幅に上回ります。圧倒的高水準の保護を誇りつつも、「ESD3v3u4ulc」は、高速接続時の信号品質への影響は最小限に抑えられます。従来型のソリューションでは、 効果的な保護を実現しようとすると信号の完全性が損なわれるため、高速信号の品質劣化を招いてしまいます。

さらに、インフィニオンでは、「ESD3v3u4ulc」と、最新のパッケージ技術である「TSLP-9-1」も組み合わせています。「TSLP-9-1」によって、P CBの最適なレイアウトが実現し、単一のダイオードで最大4本の信号線を同時に保護できます。特に、高速インターフェイスの場合、適切なコンポーネント・パッケージによって、品 質を損なうことなく信号の高速転送を維持できます。

供給状況と価格
「ESD3v3u4ulc」は、2011年1月より量産出荷を開始します。1万個受注時の単価は0.60米ドルからとなっています。

インフィニオンのTVS（transient voltage suppression：過渡電圧抑制）ダイオードの詳細は、下記サイトをご参照ください。
www.infineon.com/USB3.0protection

インフィニオンテクノロジーズ（Infineon Technologies AG）は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、エネルギー効率、モビリティ、セ キュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2010会計年度（9月決算）の売上高は32億9,500万ユーロ、従 業員は世界全体で約2万6,650人でした。インフィニオンは世界的に事業を展開しており、米国ではカリフォルニア州ミルピタス、アジア太平洋地域ではシンガポール、そ して日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場、米国では店頭取引市場のOTCQXに株式上場されています。
インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト： http://www.infineon.com  
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