インフィニオンの新しい4.5kV IGBTモジュール、エネルギー効率を高めると共にスイッチング損失を軽減

2011/05/17 | マーケットニュース

ノイビーベルク(ドイツ)

独インフィニオンテクノロジーズは、5月17~19日にドイツ、ニュルンベルグで開催されるPCIM Europe 2011見本市において、4.5kVのモジュールを発表します。この4.5kV IHVモジュールにはトラクション駆動装置での使用や高電圧直流(HVDC)送電に最適化されたIGBT3/EC3チップが組み合わされています。H VDCテクノロジーは極めて効率の高い長距離送電を行うことができます。IGBT3/EC3チップを組み込んだモジュールでは電流密度を高めることができるため、既 存の設計の変更や冷却装置の強化をせずにさらに大容量の送電と高出力が実現します。

インフィニオンのマーティン・ヒアーホルツァー(Martin Hierholzer)(産業電力担当副社長兼ゼネラルマネージャ)は、次のように述べています。「インフィニオンの新しい4.5kV IHVモジュールは、従来をはるかに上回るエネルギー効率を達成すると共にスイッチング損失を大幅に軽減しています。これはお客様にとって大きな技術的進歩であり、イ ンフィニオンのIGBTソリューションにおいては、特に駆動装置やHVDCシステムなど極めて要求水準の高い用途にも対応できるよう頑丈さと耐久力が高められています。」

この新しい4.5kV IHVモジュールには実績のある「TrenchSTOP™」と「FieldSTOP™」技術が組み合わされ、イ ンフィニオンが3.3kと6.5kですでに生産しているモジュールを補完する位置付けとなります。パワー半導体に組み込まれた「FieldSTOP™」構造はスイッチング損失を大幅に削減し、また「 TrenchSTOP™」セルは飽和電圧が極めて低いためオン状態での導通損失を最小限に抑えます。これによって損失が軽減されると共に冷却の必要が減り、最終的にはシステムコストの削減になります。「 TrenchSTOP™」技術ファミリの利点としてはさらに、優れた耐久性と短絡時の挙動、信頼性の向上、および電磁干渉(EMI)の小ささなどがあります。

インフィニオンのIGBT3/EC3向け4.5kV IHVモジュールは2つのハウジングによるバージョンで発売されます。現行、生産を行っているIHM-Aモジュールの後継パッケージとなる、保 管温度マイナス55℃、最高動作温度150℃対応可能なIHM-Bハウジング・バージョン、次には高度な絶縁が施された6.5kVモジュール・ハウジングで提供されます。1 0.2kVの絶縁電圧を持つこのモジュールは、駆動装置において特に要求される沿面距離と空間距離を備えています。

供給状況
IHV-Bハウジングの4.5kV IGBT3/EC3のサンプル出荷は2011年末、6.5kVハウジング・バージョンは2012年半ばの開始を予定しています。

インフィニオンのIGBT製品の詳細については www.infineon.com/igbtをご覧ください。

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、 エネルギー効率モビリティセキュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2 010会計年度(9月決算)の売上高は32億9,500万ユーロ、従業員は世界全体で約2万6,650人 1でした。インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場、米国では店頭取引市場のOTCQXに株式上場されています。
インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com 
日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp

1本数値には、インテルコーポレーションに売却された携帯電話事業(ワイヤレス・ソリューション事業部)の従業員約3,500名が含まれています。

Information Number

INFIMM201105.043

Press Photos

  • Infineon’s New 4.5kV IGBT Modules Increase Energy Efficiency and Reduce Switching Losses
    Infineon’s New 4.5kV IGBT Modules Increase Energy Efficiency and Reduce Switching Losses
    4.5kV_IHV_Modules

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