インフィニオン、エネルギー効率に優れたLEDへの電力供給をデジタル化
2015年9月22日、ミュンヘン(ドイツ)
世界中の電力のうち5分の1は照明に使用されていますが、 LED技術によって大きな節電が可能になります。ドイツだけでも約1,300万トンの二酸化炭素排出を削減でき、これは約700万台の乗用車からの排出と同じです。ドイツのオフィスビルでは5億ユーロ以上の電気料金節約が可能になります。この技術を産業用およびエンドユーザーに普及させるにはどうすれば良いか検討いたしました。そして、独インフィニオンテクノロジーズは .dp digital power 2.0™ により、LED照明システムをインテリジェントに制御し、それによって最大限のエネルギー節約を可能にする電源用のデジタルプラットフォームを開発いたしました。
このすべての利点を備えたデジタル制御の世界への移行は、照明システムのメーカーがニーズに応じてパラメータを個別に設定するために使用できる、デジタルコントローラと専用のソフトウェアによって実現します。
インフィニオンの照明用ICマーケティング責任者であるウルリッヒフォムバウアー(Ulrich vom Bauer)は、次のように述べています。「このプラットフォームによって、仕様を生産ラインの最後の段階で決定できるようになり、製品のバリエーションごとに費用の掛かる新たな設計を行う必要がなくなります。.dp digital power 2.0の使用によって開発期間が最大70%短縮され、お客様は新製品をはるかに迅速に市場に出せるようになります。」またこのデジタルによる手法では、アナログのコンポーネントでは実現不可能なイノベーションも可能になります。
インフィニオンは「International LED Professional Symposium + Expo」(9月22日から24日、オーストリアのブレゲンツで開催)に於いて、新しいプラットフォームを使ったICL8105とILD2111の2つのコントローラを展示いたしました。
ICL8105はデジタルにコンフィグレーション設定が可能なフライバックコントローラで、10〜80Wの低電力LED向けのPower Factor Correction(PFC)機能を備えています。高度な一体化とプライマリ側の制御によりわずかな数の外部コンポーネントしか必要とせず、最大10%のコスト削減になります。コントローラには強力なアルゴリズムが搭載され、複数の動作モードをサポートしています。これによる利点には高い効率と力率補正、および歪みの小ささがあり、ちらつきのない高品質の照明が得られます。コントローラは1〜10Vのディミングのための入力を備え、電源を含め発信器の必要がありません。アクティブバーストモードではディミングの範囲が大きく拡がり、同時にちらつきやシマーなど望ましくない影響も抑えられます。過熱時のLEDドライバ保護のため、ICL8105は過負荷が発生した際には自動的に出力電流を引き下げます。
ILD2111はデジタルにコンフィグレーション設定が可能なバックコントローラで、LEDドライバ用の出力電流を10〜150Wの範囲で制御可能な定電流源として設計されています。これにより、このレギュレータは多様な商用LEDの用途に対応します。ILD2111も外部コンポーネントはほとんど必要としません。出力電流は抵抗器により容易に、また正確に設定でき、LEDセットのインターフェイスにも対応しています。このICはちらつきのないPWMディミングを最低1%までの範囲で行います。スイッチング周波数と出力電流のリプルに基づき、さまざまな負荷を最適な状態で制御するため動作ウィンドウを自動的に選択します。出力電圧は15〜55VDCの範囲で指定します。幅広いユーザ設定可能な機能が、電圧の過小と過大、短絡、過電流、高温などからこのコンポーネントを保護します。
どちらのドライバICもデジタルによる利点を備え、これにはユーザがLED電源をソフトウェアを使って現場で設定できることも含まれます。これは高度な柔軟性に加えて素材コストの削減も意味します。このことは今日の高度に分断化した照明市場では大きな役割を担います。
提供予定
ICL8105とILD2111はいずれもサンプル出荷が開始され、また大量のご発注にも対応可能です。開発基板の.dp Interface Boardと.dp Vision GUIソフトウェアはいずれのコントローラについても用意されています。これらのコントローラについての詳細は .dp digital power 2.0™ をご覧ください。ご登録いただければ.dp digital powerプラットフォームの他の製品に関する情報もご覧いただけます。
LpS 2015 でのインフィニオンの展示
インフィニオンは.dp digital power 2.0を使用した革新的なシステム指向のソリューションを、International LED professional Symposium + Expo見本市にて展示しました(Festspielhaus、ブースB9)。この見本市は9月22〜24日の間、オーストリアのブレゲンツにて開催されました。詳細については www.led-professional-symposium.comをご覧ください。
インフィニオンについて
インフィニオンテクノロジーズは、暮らしをより便利に、安全に、エコに革新する半導体分野の世界的リーダーです。明るい未来の扉を開く鍵になる半導体をつくることが、私たちの使命だと考えています。2014会計年度(9 月決算)の売上高は43億ユーロ、従業員は世界全体で約2万9,800人。2015年1月に、売上高11億米ドル(6月29日を期末とする2014会計年度)、従業員約4,200人の米国インターナショナル・レクティファイアーを買収しました。
インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場(ticker symbol:IFX)、米国では店頭取引市場(ticker symbol:IFNNY)のOTCQX に株式上場しています。
日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp
本社サイト: http://www.infineon.com (英語)
Information Number
INFPMM201509-084
Press Photos
-
The ICL8105 and ILD2111 driver ICs offer the advantages of the digital world which includes the ability of the LED power supply to be configured by the customer on site using software. In addition to high flexibility, this also means savings in material costs.ICL8105_PG-DSO-8
PNG | 2.1 mb | 1442 x 1500 px
-
ILD2111_PG-DSO-8-58
PNG | 1.9 mb | 1459 x 1500 px