インフィニオン、スマートホーム規格「Matter」のソフトウェア サポートを導入し、新製品開発を加速
2021年10月19日、ミュンヘン (ドイツ)
インフィニオン テクノロジーズ (FSE: IFX / OTCQX: IFNNY) は本日、新スマートホーム規格である Matterのソフトウェア サポートを導入したことを発表しました。多くの主要なスマートホーム製品には、インフィニオンのAIROC™ Wi-Fi®、AIROC™ Bluetooth®、PSoC™ 6 MCU製品が採用されていますが、インフィニオンのModusToolbox™ソフトウェアおよびツールの Matterサポートは、この新規格の採用に向けた重要なマイルストーンであり、Matter製品の展開を加速します。
スマートホーム製品を広く普及させる上で、相互運用性・接続性が障壁となっています。 Parks Associates社によると、新しいスマートホーム機器を購入する顧客の75%は、その機器が自宅の既存の機器と連動することを望んでいます。CSA (Connectivity Standards Alliance) が策定したスマートホームの新規格Matterは、将来のスマートホームに向けて、相互運用性とセキュアな接続性を約束するものです。この新規格は、Apple社、Amazon社、Google社、Comcast社など、今日のスマートホーム市場の主要なエコシステム プレーヤー複数社が、2019年に共同で開発を行い推進している取り組みです。
現在家庭には 3億2,000万台のスマートスピーカーがあると推測されていますが、この多くは、Matterの仕様確定後、Over-the-Airでアップデートを行うことでMatter対応を実施するようになることが予想されます。新しい規格が影響力を持つようになるには、新しいインフラが展開されエンドユーザーに多く使用される必要があり、一般的に数年を要します。家庭に設置されているスマートスピーカーやその他の機器がOver-the-Airでアップデートできるようになれば、Matterゲートウェイの展開は、数年ではなく数ヶ月から数週間に大幅に短縮することが可能で、それにより、何億もの家庭にこれらのデバイスが導入されるようになります。これは、Matter製品を製造する企業にとって、新しい大規模なビジネス チャンスとなります。
インフィニオンのソフトウェアがMatterをサポートすることで、既存ユーザーと新規ユーザーの両方を支援できるようになります。まず、すでにインフィニオンのAIROC™ Wi-FiやBluetooth、PSoC™ 6 MCUを使用しているユーザー企業は、新しいソフトウェアを活用して既存の製品にMatter機能を追加することが可能になります。新規ユーザーとなる製品メーカー企業は、インフィニオンのソフトウェアとAIROC™ Wi-Fi、AIROC™ Bluetooth、PSoC™ 6 MCUの幅広いポートフォリオを用いて、Matterに準拠した製品を迅速に市場投入することで、この新しい高成長市場に参入できるようになります。
インフィニオンは、Matterのソフトウェア サポート、ModusToolbox™ソフトウェアおよびツール、AIROC™コネクティビティ チップおよびPSoC™ 6 MCUの幅広いファミリーの提供を行いながら、Matterのオープンソース開発への参加も行っており、ユーザー企業がMatter製品を迅速に市場投入するための強力な支援体制を整えています。これにより、この新しいスマートホーム規格の採用を加速します。
インフィニオンの PSoC™ 6 MCU について
PSoC™ 6 ファミリーは、セキュアで低消費電力、豊富な機能を備えたIoT製品に最適なソリューションです。本ファミリーは、先進の低消費電力設計技術を含む超低消費電力アーキテクチャを採用しており、バッテリー駆動のアプリケーションでは、バッテリー寿命を最大1週間延長することができます。デュアルコアのArm® Cortex®-M4およびCortex®-M0+アーキテクチャにより、開発者は消費電力と性能を同時に最適化することが可能です。PSoC™ 6は、デュアルコアとコンフィギュラブル メモリ、周辺機器保護ユニットを組み合わせることで、PSA (Platform Security Architecture) Level 2認証のMCUを実現します。
PSoC™ 6の豊富なアナログ/デジタル ペリフェラルを利用して、MEMSセンサーや電子インクディスプレイなどの革新的なシステム コンポーネント向けに、カスタムのアナログ フロントエンド (AFE) やデジタル インターフェースを開発することができます。PSoC™ 6 MCUは、ModusToolbox™による包括的なソフトウェア サポートにより、インフィニオンのAIROC™ Wi-Fi、AIROC™ Bluetooth、AIROC™コンボの各無線モジュールとシームレスに組み合わせることができます。PSoC™ 6 MCUは、業界をリードする最新世代のCAPSENSE™静電容量センシング技術を搭載し、堅牢で信頼性の高い、最新のタッチおよびジェスチャー ベースのインターフェースを実現します。
インフィニオンの AIROC™ Wi-Fi および Bluetooth デバイスについて
インフィニオンのWi-Fi、Bluetooth、Bluetooth Low Energy、Wi-Fi & Bluetoothコンボ製品をラインアップしている AIROC™ワイヤレスは、10億個以上の出荷実績があり、IoTソリューションの有力な選択肢となっています。幅広いポートフォリオには、業界をリードする強固なパフォーマンスと信頼性を備えた超低消費電力の製品が揃っています。
インフィニオンの ModusToolbox™ ソフトウェアおよびツールについて
インフィニオンのModusToolbox™ソフトウェアおよびツールは、クラス最高の接続性とコンピューティング性能、セキュリティ、センシング機能を単一のプラットフォームで設計します。ModusToolbox™は、インフィニオンの無線ライブラリの豊富な設計リソースと、PSoC™マイクロコントローラーのアナログおよびデジタル ペリフェラル ライブラリを、オープンソースのEclipseベースのIDEと組み合わせたものです。目的に応じたハードウェア開発が可能で、マルチベンダーのRTOSをサポートしながら標準ベースのセキュリティ ソリューションを提供し、また、さまざまなクラウド サービスとの連携が可能な優れた開発基盤を提供します。ModusToolbox™は、インフィニオン製品の統合と、サードパーティ ソリューションへのオープン アクセスを提供することで、エンジニアは高価値で差別化された製品の提供に集中することができます。ModusToolbox™は こちらからダウンロードが可能です。
供給体制
インフィニオンのPSoC™ MCU、AIROC™ Wi-FiおよびBluetooth製品の幅広いファミリーは現在出荷中で、インフィニオンのMatter対応のソフトウェア サポートはオープンソースのMatterリポジトリから入手可能です。将来のModusToolbox™リリースにはMatter固有の機能が追加される予定です。ModusToolbox™の最新バージョンは現在 ダウンロード可能です。インフィニオンのMatterサポートの詳細は こちらをご覧ください。
Infineon makes the IoT work
マイクロエレクトロニクスは、あらゆるIoTソリューションの中核を成しています。インフィニオンのセンサー、アクチュエーター、マイクロコントローラー、通信モジュール、セキュリティ コンポーネントは、あらゆるデバイスを支えています。インフィニオンは、スマートでエネルギー効率が高く、安全なIoTアプリケーションを実現するためのワンストップ テクノロジー パートナーとして、開発ボードや評価キット、設計ツールを提供しています。インフィニオンのIoTへの貢献に関する詳細は こちらをご覧ください。
Information Number
INFCSS202110-006j
Press Photos
-
Infineon’s unique combination of software support for Matter, ModusToolbox™ software and tools, broad family of AIROC™ connectivity chips and PSoC™ 6 MCUs, and its involvement in Matter open-source development puts it in a strong position to help companies quickly bring Matter products to market. This will help accelerate the adoption of this new smart home standard.Smart_Home
JPG | 390 kb | 2126 x 1417 px