持続可能な列車運行：シーメンス モビリティとインフィニオンの開発技術を使用した高効率の車両電気システム

2021年3月18日、ミュンヘン（ドイツ）
 
世界の人口が急増する中、世界中で多くの人々が田舎から都市へと移動しています。都市化のメガトレンドがもたらす都心部の課題に加え、平均移動距離も増加しており、その結果、列車システムの課題も増えています。このような課題に応えるため、シーメンス モビリティとインフィニオン テクノロジーズ（FSE：IFX / OTCQX：IFNNY）は、シリコンカーバイド（SiC）ベースのパワー半導体を搭載した新しい補助電源コンバータを共同開発し、車両電源システムの効率の向上を実現します。
 
シーメンス モビリティの鉄道車両担当CEOであるアルブレヒト ノイマンは、次のように述べています。「当社の車両は、乗客に最高レベルの快適性を提供するだけでなく、顧客に製品のライフサイクル全体にわたる持続可能な運行を提供します。エネルギー効率の高い列車向け車両電源システムは、経済的で環境に優しい列車運行に大きく貢献します。」
 
シーメンス モビリティは、さまざまな列車のプラットフォームに、新しいコンバータを使用しています。これにより、プラットフォームは、メンテナンスが容易で、信頼性が高く、経済的で、とりわけ電力効率に優れています。「SiCにより、スイッチング速度と効率が向上し、トランス、コンデンサ、冷却エレメント、ハウジングユニットのサイズの縮小が可能になります。この半導体材料の利点は明らかであり、現在、鉄道車両に活用されています。」と、インフィニオンのインダストリアル パワー コントロール事業本部プレジデントのピーター バーウァー博士は述べています。
 
補助電源コンバータは、車両用電源システムに必要なAC電圧（たとえば、3AC 400V 50Hz）を提供するだけでなく、入力されたDC電圧を変換して、バッテリ電圧（たとえば、110V DC）も提供できます。この補助コンバータは、列車の乗客によるラップトップやスマートフォンの充電を可能にし、空調および換気システムを稼働させ、食堂車での温かい飲み物、冷たい飲み物、および食べ物の提供を実現します。補助電源コンバータなしでは、列車でインターネット接続や情報、娯楽サービスを利用することはできません。SiCは、システムの一部として、車両電気システムの全体的なコストと補助コンバータのエネルギー消費を削減します。また、よりコンパクトで軽量なコンバータ設計や、メンテナンスが容易なモジュール式の設計を可能にし、メンテナンスコストを削減します。
 
補助電源コンバータは、インフィニオンのCoolSiC™ MOSFET 1200Vテクノロジーに基づくハーフブリッジトポロジのパワー半導体を使用しています。設計に応じて、各コンバータには、8~16個のハーフブリッジモジュールが取り付けられています。
 
報道関係者用のシーメンスの連絡先
シーメンス モビリティ
エヴァ ハウペンタール、電話：+49 152 01654597
Eメール： Eva.Haupenthal@siemens.com
 
シーメンス モビリティについて
シーメンス モビリティは、シーメンスの事業会社です。シーメンス モビリティは、160年以上にわたり、輸送ソリューションのリーダーとして、鉄道車両、鉄道の自動化と電化、ターンキーシステム、インテリジェント交通システム、および関連サービスのコア領域で、革新的なラインアップを絶えず提供してきました。デジタル化により、世界中のモビリティ オペレーターに、インテリジェントなインフラストラクチャ、ライフサイクル全体にわたる持続的な価値の向上、乗客の体験の強化、供給の保証を提供します。2020会計年度 （9月決算）の収益は91億ユーロ、従業員は世界全体で約38,500人です。詳細については、 www.siemens.com/mobilityをご覧ください。