インフィニオンとApex.AI、AURIX™ TC3xマイクロコントローラーにApex.Grace™を組み込み、ソフトウェア定義型自動車開発の迅速化を目指す

2023年3月16日、ミュンヘン (ドイツ)、カリフォルニア パロアルト (アメリカ)

インフィニオン テクノロジーズ (FSE: IFX / OTCQX: IFNNY) とモビリティおよび自動運転アプリケーション向けの安全認証ソフトウェアを開発するApex.AI社は、本日、自動車関連顧客のソフトウェア開発を大幅に加速させるプラットフォームを共同開発することを発表しました。両社は、Apex.AI社のソフトウェア開発キット (SDK) をインフィニオンのAURIX™ TC3xマイクロコントローラーに組み込み、未来のクルマに安全性の機能をより短時間で搭載するのを可能にします。

 インフィニオンのソフトウェア、パートナーシップ、エコシステム担当シニアディレクターである トーマス シュナイド (Thomas Schneid) は「AURIX™ TC3xは、車載アプリケーションに広く採用されており、その信頼性と拡張性の高い性能、幅広い顧客基盤で知られています。Apex.AI社とともに、ソフトウェア開発、マイクロコントローラーの実装を加速させ、ソフトウェア定義型自動車の実現を可能にします。自動車における新しいアプリケーションは、既存のソフトウェア環境を補完し、強化する新しいソフトウェアエコシステム コンポーネントを必要としています」と述べています。

 Apex.AI社の共同創業者兼CEOであるヤン ベッカー博士 (Dr. Jan Becker) は「モビリティ業界は、ハードウェア中心の製品からソフトウェア定義型自動車への移行という課題に直面しています。組み込み型の自動車向けセーフティコントローラーの代表格であるAURIX™ TC3xマイクロコントローラー ファミリーへApex.Grace™の組み込みによって、開発期間を大幅に短縮し導入コストを下げることができるでしょう」と述べています。

 AURIX™ TC3xは、2018年のISO26262規格に基づくASIL D認証を取得している、世界的に主要な組み込み型の自動車向けセーフティコントローラーの1つです。ASIL Dは、自動車の機能安全において最高レベルの認証です。自動運転のための主要なコンピューティング プラットフォームは、自動運転の実現に必要な安全性と性能を提供するマイクロコントローラーをセーフティホスト コントローラーとして利用しています。Apex.Grace™ (旧名：Apex.OS) は、ISO 262626 ASIL Dの認証を受けた初のソフトウェア定義型自動車 (SDV) 向けSDK です。

 Apex.Grace™は、ソフトウェア定義型自動車のアプリケーション ソフトウェアを効率的に開発するための選択肢の一つです。Apex.Ida (旧名：Apex.Middleware) は、電子制御ユニット (ECU) 内および電子制御ユニット間通信とクラウドへの通信のための完全かつ統合されたソリューションを提供します。両社は、セーフティクリティカルな自動車用組み込みアプリケーションの開発と統合を大幅に速め得ることを実証しています。

 Apex.Grace™は、オープンソースのロボット オペレーティング システム (ROS) をベースにしています。ROSは、ロボティクスやモビリティ アプリケーション向けのプロトタイピングのための業界のデファクトスタンダードな開発基準ですが、自動車システムなどセーフティクリティカルなアプリケーションの安全性や信頼性の要件を満たしていないため、メーカーにとってハードルが高くなっています。Apex.Grace™は、ROSベースのプロトタイプから生産可能な車両への迅速かつ効率的な移行を可能にし、TÜV Nordによる自動車機能安全の最高レベルであるASIL Dの認定を受けています。

Apex.AI について

Apex.AIは、ソフトウェア定義型自動車とモビリティ システムのための、安全で認証された、開発者に優しい、拡張性のあるソフトウェアを開発するグローバル企業です。同社の主力製品のApex.Grace™は、車載用リアルタイム高信頼性ソフトウェア開発キットです。Apex.AIは、自動車メーカーやトラックメーカー、サプライヤーにソフトウェア開発キットを提供し、自動車業界のお客様がハードウェア中心の製品から最新のソフトウェア中心の車両に移行し、より低コストでより少ない労力、かつ、より短時間でソフトウェアを開発することを支援します。

Apex.AIの詳細は こちらをご覧ください。 (メールでのお問い合わせ先 media@apex.ai)