インフィニオン、エンジン制御とニューマチックシートシステム、2つのXENSIV™ 気圧センサーを発表

2023年6月26日、ミュンヘン (ドイツ)

インフィニオン テクノロジーズ (FSE: IFX / OTCQX: IFNNY) は車載用XENSIV™気圧 (BAP) センサーのKP464とKP466を発表しました。KP464は主にエンジン制御管理向けに設計されており、KP466はシートの快適性の実現に用いられます。

燃料効率を向上させ、電力消費を削減するKP464

KP464 BAPセンサーは、高度と天候条件により異なる大気圧を測定します。エンジン制御システムは、センサーの測定データを使用して空気密度を計算し、最適な空燃比を実現します。これは燃料効率を向上させ、電力消費を低減するために重要な機能です。エネルギー損失が減ることにより、CO2やその他の汚染物質の排出を最小限に抑えることができます。インフィニオンのKP464 BAPセンサーは、密度測定にマニホールド空気圧モニタリングなどの追加診断を組み合わせています。電力消費の低減とパッケージのさらなる小型化により、デバイスの生産性が向上します。

より快適で技術的な利点をもたらすKP466

インフィニオンの次世代センサー、KP466 BAPにより、シート メーカーは、特に快適性や明確な技術的利点をもたらす多くの追加機能を備えた革新的なニューマチック シート システムを実現します。例えば、マルチコンター シート機能により、乗員はシートの輪郭を各自のニーズに合わせて調整することができます。腰部サポートとシート クッションに組み込まれたエア セルにより、身体に合わせてシートが調整できます。マッサージ機能は、エア セルを交互に膨張および収縮させることで、長距離を移動する乗員の快適性を向上させます。ドライビング ダイナミクス機能は、現在の運転状況に合わせてシートのサイド ボルスターを自動的に調整し、曲がり角でも乗員の最適な安定性を確保します。

最適化されたソリューションでは電力消費は大幅に低減し、小型化された5穴のハウジングを備えています。このシステムは常に圧力状態を監視し、現在の要件に応じてクッション内の圧力を調整します。そのために複数の絶対圧力センサーが使用され、システム全体の圧力を監視します。インフィニオンのセンサーはSPI対応で、システムが効率的に通信することを可能にします。

KP464 とKP466センサーの技術的特徴

KP464とKP466の両センサーは、容量性測定原理に基づいた高性能、高精度、小型化されたデジタル絶対圧センサーです。自動車業界の要件を満たすAEC-Q103-002規格に準拠しており、結果としてモジュールやシステムの適格性評価中の作業負荷とエラーのリスクを軽減します。両センサーは、表面上で微細加工されており、モノリシック集積信号調整回路を特徴としています。物理的な圧力を10ビット、12ビット、または14ビットのデジタル値に変換し、その情報をSPIインターフェースを介して送信します。

さらに、両方のセンサーはいわゆるデイジー チェーンに統合することができます。これにより使用される圧力センサーの数とは無関係に、通信マイクロコントローラーの接続ピンの数を最小限に抑えます。これは他のインフィニオンのシステム コンポーネントとの組み合わせでも可能です。

さらに、チップ上に温度センサーが統合されています。受信したSPIコマンドに基づいて、10ビット、12ビット、または14ビットの温度情報もSPIインターフェースを介して送信されます。両デバイスには、センサーの消費電力をさらに低減するための特別なパワーダウン モードがあります。さらに、センサーには診断機能が統合されており、センサー セルと信号経路の両方をテストすることができ、デバイスの信頼性が向上します。この診断は、センサーの起動時やセンサーのウェイクアップ時に自動的に行うことができます。または、SPIコマンドを介して直接トリガーすることができます。

なお、KP464およびKP466は、既存のKP254およびKP256の後継品なり、ソフトウェアの互換性があります。既存のソフトウェアを変更することなく使用して頂くことが可能です。

供給状況について

XENSIV™気圧センサーKP464とKP466は注文可能です。詳しくは、 www.infineon.com/bap-sensor-kp464 および www.infineon.com/bap-sensor-kp466をご覧ください。