インフィニオンテクノロジーズが2008会計年度第1四半期(10~12月)を発表
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ノイビーベルグ(ドイツ)
独インフィニオンテクノロジーズ社は、2007年12月31日を末日とする2008会計年度第1四半期の業績を発表しました。
キマンダを除くインフィニオンの2008会計年度第1四半期業績
キマンダを除くインフィニオンの売上高は、前四半期比3%減、前年同期比14%増の10億900万ユーロでした。前四半期からの売上高減は通信ソリューションズ部門(COM)の売上高が拡大する一方、 自動車・産業・マルチ市場部門(AIM)の売上高が減少したことによります。主に米ドルとユーロ間の通貨変動、および買収と事業売却の影響を除外した場合、キ マンダを除くインフィニオンの売上高は前四半期比では3%減、前年同期比では15%増でした。
キマンダを除くインフィニオンの第1四半期のEBITは6,500万ユーロの利益となり、前四半期の2,500万ユーロの損失から改善しました。第1四半期のEBITには、ハイパワー・バ イポーラ事業の一部を売却したことによる2,800万ユーロの利益、LSIから買収した携帯電話事業の進行中の研究開発の簿価切下げに伴う1,400万ユーロの費用、お よびリストラクチャリングに伴う300万ユーロの費用などを反映した1,100万ユーロの利益が含まれています。第4四半期のEBITには主にキマンダ株売却に係る9,400万ユーロの費用が含まれていました。第 1四半期のEBITには主にLSIからの事業買収に伴う無形資産償却費用として900万ユーロが含まれています。
インフィニオングループの2008会計年度第1四半期業績
第1四半期にインフィニオングループは16億ユーロの売上高、3億9,600万ユーロの純損失、3億6,800万ユーロのEBIT損失、お よび基本および希薄化後とも一株あたり0.53ユーロの損失を計上しました。
キマンダを除くインフィニオンの2008年度第2四半期の見通し
2008会計年度第2四半期には、キマンダを除く部門の売上高はパーセント・ベースで前四半期比1桁台の半ば程度低下すると予想しています。キマンダおよび特別損益(net gain or charges)を除く各部門のEBITは前四半期比では低下するものの、1桁台前半の利益率を維持すると予想しています。第2四半期の純利益または損失はわずかの見込みです。
キマンダを除くインフィニオンの2008会計年度通年の見通し
2008会計年度通年において、自動車・産業・マルチ市場部門については従来の見通しを維持し、売 上高および特別損益を除外したEBITはいずれも2007会計年度通年からわずかに低下すると予想しています。2008会計年度第3四半期以降については、通 信ソリューションズ部門の売上高は前四半期比で拡大に復帰すると予想しています。当四半期の見通しにもかかわらず、通信ソリューションズの通年の売上高は前年度比25~30%増加し、特 別損益を除いたEBIT収益率はパーセント・ベースで1桁台前半から半ばの損失になると予想しています。キマンダを除く各部門の売上高はパーセント・ベースで前年度比1桁台後半の増加を達成すると予想しています。 キマンダと特別損益を除く各部門の2008会計年度通年のEBIT利益率は、パーセント・ベースで1桁台前半から半ばになると予想しています。
インフィニオン最高経営責任者(CEO)兼社長のヴォルフガング・ツィーバルトは次のように述べています。「キマンダを除くインフィニオンの業績は、事 業の回復計画に沿ってこの2008会計年度第1四半期に前年度比で着実に改善され、特に無線事業および通信ソリューションズ部門全体がどちらもそれぞれに課せられた目標を達成しました。2 008会計年度通年に関しては、自動車・産業・マルチ市場部門において安定した業績、および通信ソリューションズ部門では前年度比で大きな改善を予想しています。2009会計年度については、グ ローバル経済の不確かな見通し、通貨レートの悪化に加え、修正された見通しにおいては目標達成に大きな困難が予想されますが、引き続きEBIT利益率10%という目標を目指していきます。」
見通しに関する詳細は下記の各部門のセクションに記載されています。
各部門の2008年度第1四半期の業績と見通し
自動車・産業・マルチ市場(AIM)部門
2008年度第1四半期に自動車・産業・マルチ市場部門は、7億4,300万ユーロの売上高を計上し、前四半期比では9%減、前年同期比では5%増となりました。こ の前四半期比での売上高減は主にハイパワー・バイポーラ事業の分割、および主に米ドルとユーロとの間の通貨変動によるものです。これらの影響を除外した場合、当部門の売上高は前四半期比で4%減、前 年同期比では13%増となりました。当部門のEBITは9,300万ユーロとなり、これに対し前四半期は1億200万ユー
ロでした。当四半期のEBITにはハイパワー・バイポーラ事業の一部の売却による2,800万ユーロの売却益が含まれています。前四半期の部門EBITには特別損益は含まれていませんでした。
自動車事業の売上高とEBITが前四半期比で低下した理由は、季節的な変動要因、通貨変動の影響、米国自動車メーカーからの需要が低調だったこと、お よび主要顧客に対して毎年行われる価格引き下げでした。産業・マルチ市場事業の売上高とEBITは、コンシューマ、コンピューティング、通信市場の季節的な需要減、通貨の影響、およびハイパワー・バ イポーラ事業の分割のため低下しました。ハイパワー製品に対する需要は引き続き好調です。セキュリティ・ASIC事業の業績は、主 としてチップカードとセキュリティ事業に対する好調な需要が継続したために予想を上回りました。
自動車・産業・マルチ市場部門の2008年度第2四半期の見通し
自動車・産業・マルチ市場部門の売上高は、通常の季節的変動要因のため、2008年度第2四半期は前四半期比でほぼ横ばいになると予想しています。当 部門のEBIT利益率は8~9%になると予想しています。
当部門の自動車事業からの売上高は、米国自動車メーカーからの需要の低調、および主要顧客を対象とした毎年の価格引き下げにもかかわらず前四半期比で増加する見込みです。産業・マ ルチ市場事業の売上高は、コンシューマ、コンピューティング、通信市場における通常の季節的需要減のため低下すると予想しています。セキュリティ・ASIC事業の業績は、チ ップカードに対する好調な需要のため前四半期比でほぼ横ばいになる見込みです。
自動車・産業・マルチ市場部門の2008年度通年の見通し
自動車・産業・マルチ市場部門の2008年度通年の見通しは従来から変化していません。当部門の売上高は引き続き前年度比でやや低下すると予想しています。特 別損益を除いた部門EBITは前年度比でやや低下する見込みです。
通信ソリューションズ(COM)
通信ソリューションズ部門の2008年度第1四半期の売上高は3億5,600万ユーロとなり、前四半期比では12%増、前年同期比では51%増でした。主に米ドルとユーロの間の通貨変動、L SIから取得した携帯電話事業とテキサスインスツルメンツ(TI)から取得したDSL CPE事業の影響を除いた場合、当部門の売上高は前年同期比では31%、前四半期比では1%増でした。当 部門の第1四半期のEBITは、前四半期の1,400万ユーロの損失から1,100万ユーロの損失に改善しました。このEBITには、L SIからの携帯電話事業買収に伴う仕掛中の研究開発の簿価切下げ1,400万ユーロが含まれています。当部門は予想通り利益の目標値を達成しました。また、こ のEBITには主にLSIからの携帯電話事業買収に伴い取得した無形資産の償却900万ユーロも含まれています。前四半期の部門EBITには特別損益は含まれていませんでした。
無線事業の売上高はLSIから取得した携帯電話事業の統合、および携帯電話プラットフォーム出荷数が引き続き拡大したことを主な理由として予想通り大きく拡大しました。無線事業は、取 得した進行中の研究開発1,400万ユーロを除いた場合、予想通り利益高の目標値を達成しました。TIから取得したDSL CPE事業を除いた場合、ブ ロードバンド事業の売上高は特にインフラストラクチャ事業において需要が引き続き低調だったことにより前四半期比で低下しました。
通信ソリューションズ部門の2008年度第2四半期の見通し
通信ソリューションズ部門の2008年度第2四半期の売上高は、前四半期比で10%台の半ば程度低下すると予想しています。これは無線事業における典型的な季節要因によるものですが、特 定の携帯電話プラットフォーム・プロジェクトの出荷数が予想を下回ったことも影響しています。ブロードバンド事業は前四半期に見られた低いレベルで安定すると予想しています。部 門EBITも売上高の低下と同様に低下し、特別損益を除いて約3,000万ユーロの損失になる見込みです。
通信ソリューションズ部門の2008会計年度の見通し
通信ソリューションズ部門の売上高は、2008会計年度第3四半期から成長軌道に復帰する見込みです。通年では当部門の売上高は前年度比25~30%増加すると予想しています。約 2,500万ユーロの取得無形資産償却を含む特別損益を除いた部門EBITは損失となる見込みです。
キマンダ
2008年度第1四半期において、キマンダは5億1,300万ユーロの売上高を計上し、前四半期比では28%減、前年同期比では56%減となりました。第 1四半期のEBITは4億3,300万ユーロの損失で、これに対し前四半期は2億1,600万ユーロの損失でした。キマンダが第1四半期に計上した損失から計算した少数持ち株分は1億2,800万ユーロでした。キ マンダは、Infineon Technologies Dresden GmbH & Co.のOHG製造施設においてウェハを生産するというインフィニオンとの合意と2008年度第1四半期におけるその解除に関連し、2,900万ユーロの費用を計上しました。2 007年12月31日時点でのキマンダに対するイニフィニオンの受益所有権は77.5%でした。
キマンダの2008年度第2四半期の見通し
キマンダは2008年度第2四半期にビットベースの生産量がパーセント・ベースで1桁台の半ば程度増加すると見込んでいます。またDRAMの市価が比較的低いことを受け、ファウンドリ・パ ートナーと共に生産能力の計画について見直しを開始しました。
キマンダの2008会計年度の見通し
キマンダは現在、200ミリウェハによる生産量の削減加速、ならびに80ナノメートルおよび75ナノメートル・テクノロジへの移行を通じた生産性改善によるその一部相殺に基づき、2 008会計年度のビットベース生産量の拡大率を従来の50%から30~40%とすることを計画しています。キマンダは引き続き、DRAMに対するビットベースの需要がグラフィックス、コンシューマ、通 信アプリケーションの堅調な成長、ならびにPC市場でのより高密度のモジュールへの移行により促進されると予想しています。PC以外への使用を対象としたビットベースの出荷数の割合は、2 008会計年度を通じて50%を上回る見込みです。キマンダは2008会計年度の設備投資額を4億~5億ユーロの範囲に削減しました。このコスト削減策の一環として、シ ンガポールの新しい300ミリメートル生産施設は市況改善まで保留となりました。
キマンダは2008会計年度の研究開発費用と一般販管費の目標値を引き下げました。現時点での研究開発費用は4億3,000万~4億6,000万ユーロ、一 般販管費は2億~2億2,000万ユーロの範囲の見込みです。
その他の事業部門/コーポレート&エリミネーション部門
コーポレート&エリミネーション部門の第1四半期のEBITには、主にリストラクチャリング活動に伴う300万ユーロの費用が含まれています。前四半期の同部門のEBITには、主 にキマンダ株売却に伴う9,300万ユーロの純費用が含まれていました。
その他の事業部門/コーポレート&エリミネーション部門の2008年度第2四半期の見通し
その他の事業部門/コーポレート&エリミネーション部門の第2四半期の特別損益を除く売上高とEBITは、前四半期からほぼ横ばいの見込みです。特別損益はわずかであると予想しています。
すべての数字は暫定的なものであり、監査を経たものではありません。
インフィニオンについて
インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、エネルギー効率、通信、安 全性とセキュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2007会計年度(9月決算)の売上高は77億ユーロ( キマンダの売上高36億ユーロを含む)、従業員は世界全体で約4万3,000人(キマンダの従業員約1万3,500人を含む)でした。インフィニオンは世界的に事業を展開しており、米 国ではカリフォルニア州ミルピタス、アジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。インフィニオンは、フ ランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com
日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp
Information Number
INFXX200802.033