2011会計年度第3四半期の売上高は、予想を上回る10億4,300万ユーロ。事業部合計の利益率は、20.3%という高水準を維持
・ ATV事業部とIMM事業部の好調な業績に支えられ、売上高は前四半期比5%増
・ 事業部合計利益は5%増の2億1,200万ユーロ
・ 2011会計年度第4四半期見通し:事業部利益はほぼ横ばい、売上高は横ばい以上と予想
ノイビーベルク(ドイツ)
独インフィニオンテクノロジーズは本日、2011年6月30日を末日とする2011会計年度第3四半期の業績を発表しました。
第3四半期も再び、市場および直接の競合他社を上回る成長を達成しました。事業部合計の利益率は、前四半期の高水準を維持しました。
インフィニオンテクノロジーズ最高経営責任者(CEO)のピーター・バウアー(Peter Bauer)は、次のように述べています。「エネルギー効率、モビリティ、セ キュリティに対する当社の取り組みが正しい戦略であることは、今回の素晴らしい業績からも明らかです。インフィニオンは今後、新たに取得したドレスデンの施設から、パワー半導体の300mmシン・ウ ェハ製造を推進することで、技術的リーダーシップをこれまで以上に拡大します。この最先端イノベーションにより、競争的優位性を拡大します。」成長の可能性を最大限に引き出すため、インフィニオンでは、マ レーシア・クリムにある高コスト効率の200mm製造拠点の拡張も予定しています。
2011会計年度第3四半期:IMMとATVの成長により、売上高と事業部合計利益が上昇
インフィニオンの第3四半期の売上高は10億4,300万ユーロで、前四半期比5%増となりました。米ドルとユーロ間の通貨変動の影響を除外した固定為替レートの場合、前四半期比の成長率は、約 2ポイント高くなります。当初の見通しでは、売上高は横ばいでした。増収の牽引役となったのは、インダストリアル&マルチマーケット(IMM)事業部での旺盛な需要と、オートモーティブ(ATV)事 業部の増収でした。当初の予想に反し、東日本大震災に伴う自動車のサプライチェーンの途絶による、ATV事業部の売上および利益への大きなマイナスの影響はありませんでした。
第3四半期の事業部合計利益は2億1,200万ユーロで、前四半期の2億200万ユーロから5%増加しました。第3四半期の事業部合計の利益率は、20.3%という過去最高の水準を維持しました。
第3四半期の継続事業からの利益は1億7,500万ユーロで、前四半期の1億7,300万ユーロから増加しました。継続事業からの基本一株あたり利益は、前四半期の0.16ユーロから変わらず、継 続事業からの希薄化後一株あたり利益は、前四半期の0.15ユーロから0.16ユーロに増加しました。
第3四半期の非継続事業からの税引き後利益は1,500万ユーロで、前四半期の3億9,900万ユーロから減少しました。非継続事業からの純利益が減少したことの主な理由としては、第 2四半期の業績には、インテルへの携帯電話事業売却が2011年1月31日に完了したことに伴う、税引き後の臨時収入3億7,800万ユーロが含まれていたことがあります。
第3四半期のグループ純利益は1億9,000万ユーロで、前四半期の5億7,200万ユーロから減少しました。第3四半期の基本一株あたり利益と希薄化後一株あたり利益はともに0.17ユーロで、前 四半期のそれぞれ0.53ユーロと0.50ユーロから減少しました。
第3四半期の継続事業からの営業キャッシュフローは3億1,100万ユーロで、前四半期の1億7,700万ユーロから増加しました。第3四半期の継続事業からの投資は、前 四半期の1億6,400万ユーロに対し、3億1,900万ユーロでした。インフィニオンは投資額を資産、工場、機器の購入、無形資産購入、資本化された研究開発(R&D)支出の合計として定義しています。 投資額の増加の主な理由は、Qimonda Dresden GmbH & Co. OHGの破産管財人から不動産および製造資産を5月に1億100万ユーロで購入し、う ち9,100万ユーロを第3四半期中に支払ったことによります。減価償却額は、前四半期の8,900万ユーロから増加して9,400万ユーロでした。投資額が前四半期から大幅に増加したにも関わらず、第 3四半期の継続事業からのフリーキャッシュフロー2は、前四半期の1,300万ユーロに対し-800万ユーロで、わずかな赤字にとどまりました。
現金残高は引き続き良好、2014年満期の転換社債買い戻しを継続、株式買い戻しのためのプット・オプションを発行
2011年6月30日時点のインフィニオンのグロス現金残高は25億8,500万ユーロ、純現金残高2は22億4,600万ユーロとなりました。これらはいずれも、前 四半期末時点の26億9,100万ユーロと23億3,500万ユーロからそれぞれ減少しました。発表済みのキャピタル・リターン対策の下、当四半期中には2014年満期の転換社債の買い戻しを継続し、額 面価格400万ユーロの社債の購入で1,600万ユーロの現金を支出しました。これにより、転換社債のベースとなる株式数は、約200万株削減されました。
2011会計年度初からの9カ月間の社債の買い戻しの支出総額は、1億2,300万ユーロに達しています。第3四半期には、キャピタル・リターン・プログラムの下、プット・オ プションの発行も開始しました。これまで、満期日が2011年8月~2012年3月となる、合計1,800万のプット・オプションが販売されました。すべてのプット・オプションが行使された場合の、最 大の買い戻し価額は、1億1,400万ユーロとなります。インフィニオンでは、こうした取引で400万ユーロ相当のプレミアムを回収しました。
生産能力の拡大
さらなる成長を確実なものとするため、インフィニオンでは、マレーシア・クリムに既設のコスト競争力に優れたフロントエンド拠点に、第 2の200mmクリーンリーム用のシェルを建設することを決定しました。インフィニオンは2011年5月、Qimonda Dresden GmbH & Co. OHGの破産管財人より、3 00mmウェハーのパワーデバイスの量産用のクリーンルームを約1億100万ユーロで購入しており、300mmウェハーのパワー半導体の製造に関する競争的優位性を活かすために、こ うした施設をこれまで以上に活用することにしました。2014年までの間、インフィニオンは約2億5,000万ユーロの投資を行い、ドレスデンで約250人の雇用を創出します。市場、売上高、お よび諸条件が予測通りに推移した場合、さらなる拡張も可能となります。
詳細については www.infineon.com/canpakをご覧ください。
2011会計年度第4四半期の見通し:売上高は横ばい以上、事業部合計利益は絶対的にほぼ横ばいと予想
インフィニオンは、2011会計年度第4四半期の売上高は第3四半期と比べ、横ばい以上になると予想しています。見通しの内訳としては、インダストリアル&マルチマーケット(IMM)事 業部ではさらなる増収、チップカード&セキュリティ(CCS)事業部ではほぼ横ばい、オートモーティブ(ATV)事業部では季節的要因による減収を予想しています。事業部合計利益は、前 四半期に到達した水準から絶対的にほぼ横ばいと予想しています。
2011会計年度第3四半期の事業部ごと業績詳細:売上高はさらなる伸びを達成、事業部合計の利益率は20.3%という高水準を維持
ATV事業部では、当四半期中に旺盛な需要が見られました。四半期当初の懸念に反し、東日本大震災による売上高と利益への大きなマイナスの影響はみられませんでした。そのため、第 3四半期のATV事業部の売上高は、驚くほど好調で、5%増の4億1,000万ユーロとなりました。増収に牽引され、ATV事業部の利益率は19%から20%に、利 益は600万ユーロから8,000万ユーロに増加しました。
当四半期も再び、IMM事業部では、パワー製品と非パワー製品の両方で旺盛な需要が見られました。そのため、売上高は、前四半期から9%増加し、過去最高の4億7,200万ユーロとなりました。I MM事業部の利益は、前四半期の1億800万から1億1,600万ユーロに増加しました。IMM事業部の利益率は、2011会計年度の第1四半期および第2四半期の25%という高水準を維持しました。
CCS事業部の売上高は、前四半期と変わらず1億700万ユーロでした。CSS事業部の利益も1,400万ユーロと横ばいで、利益率も、前四半期と変わらず13%でした。
インフィニオンについて
インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、 エネルギー効率、 モビリティ、 セキュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2 010会計年度(9月決算)の売上高は32億9,500万ユーロ、従業員は世界全体で約2万6,650人 1でした。インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場、米国では店頭取引市場のOTCQXに株式上場されています。
インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com
日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp
1本数値には、インテルコーポレーションに売却された携帯電話事業(ワイヤレス・ソリューション事業部)の従業員約3,500名が含まれています。
Information Number
INFXX201107.053