欧州の組込みシステム研究:インフィニオン、組込み分野での欧州の専門知識拡大に特化した主要プロジェクト「EMC2」を主導

2014/09/18 | ビジネス&フィナンシャルプレス

2014年9月18日、ノイビーベルク(ドイツ)

自動車業界、製造業界、IoT (Internet of Things)、ヘルスケア、航空宇宙の分野での、組込みシステムと効率性を高めることを目的に、欧州の研究プロジェクト「EMC2」が開始しました。「EMC2」の予算は約9,000万ユーロで、助成金を伴う欧州のプロジェクトとしては最重要案件の1つであり、19カ国より99のパートナーが参加しています。「EMC2」は、「Artemis」共同事業(現在は「ECSEL」共同事業の一部)と19の国家的な資金提供団体の資金拠出による3年間のプロジェクトです。独インフィニオンテクノロジーズは、プロジェクトのコーディネーターを担当します。「EMC2」プロジェクトが目指すのは、組込みシステムの利用における簡素化と強化です。プロジェクトの期限は2017年3月までを予定しています。「EMC2」は、組込みシステム分野で欧州の主導的地位を維持することを目的とした、「European Embedded Systems」産業プログラムの一環として行われます。

「組込みシステム」という用語は、大きなシステムの中に組み込まれているシステムに使用されます。具体例としては、工場の生産ラインに組み込まれているロボットアームのモーション制御や、自動車のエンジン制御ユニットが挙げられます。製造施設や自動車以外にも、家電製品(洗濯機、乾燥機等)、航空機、鉄道、大規模医療機器など、組込みシステムはあらゆる場面で見ることができます。例えば、現在の中型自動車には、約80種類の組込みシステムが搭載されており、これらはすべて、自動車の製品寿命全体を通じ、高い信頼性での動作が要求されます。航空機の場合は、さらに集積度の高い100種類以上のシステムが組み込まれており、製造施設では、組込みシステムの数は、数千単位にも及びます。

「EMC2」研究プロジェクトの意義と目標
組込みシステムは、複数の処理ユニット(=コア)を備えた強力なマイクロコントローラによって、制御、調整、監視されます。例えば、インフィニオンのマイクロコントローラ ファミリ「AURIX™」の現行製品には、最大で5つのコアがあります。

組込みシステムは、複雑化が進んでいます。サイバー フィジカル システム(CPS)のインテリジェンスとして、シンプルな電気機械デバイスを強化したり、代用されることもあります。将来的に、組込みシステムのネットワークはさらなる拡大が予想されます。その結果、組込みシステムのマイクロコントローラは、これまで以上に多くのタスクを請け負うこととなり、今までよりも大幅に高速な動作と信頼性の向上が求められます。そのため、ドラスティックなリアルタイム能力の向上が必須となります。

これが、「EMC2」の対象分野となります。自動車や産業用製造、物流、IoT、ヘルスケア、航空宇宙の分野を中心に、欧州の産業界にとって意義のあるすべてのアプリケーション分野で使用できるよう、極めて高い柔軟性と信頼性を備えた新たなマイクロコントローラ アーキテクチャの基礎を構築することが、プロジェクトのパートナー各社の意向です。「EMC2」の目標は、システムの設計コストと必要な開発期間をそれぞれ15%短縮することです。また、システムの検証に要する時間と労力を、これまでの水準から大幅に軽減することも目標としています。

「EMC2」プロジェクトに関する詳細は、 www.artemis-emc2.euをご覧ください。

インフィニオンについて

インフィニオンについて
インフィニオン テクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、 エネルギー効率、 モビリティ、 セキュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2013会計年度(9 月決算)の売上高は38億4000万ユーロ、従業員は世界全体で約2万6,700人です。インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場、米国では店頭取引市場のOTCQX に株式上場しています。

インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com
日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp

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