インフィニオン、会計年度を通じた好業績に基づき、サイクルを通じた事業部合計利益率目標値を17%に引き上げ

2016/11/23 | 四半期レポート

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    ・  2016 会計年度第4四半期:売上高は16億7,500万ユーロ、事業部合計利益は2億8,000万ユーロ、事業部合計利益率は16.7%、一株当り利益は0.20ユーロ(基本および希薄化後)、調整後一株当り利益(希薄化後)は0.21ユーロ

    ・ 2017 会計年度第1四半期の見通し:売上高は季節的要因のため前四半期比4%(±2パーセンテージポイント)減、予想範囲の中間点での事業部合計利益率は14%

    ・ 2017 会計年度通年の見通し:想定為替レートである1ユーロ/1.10ドルに基づく売上高は前年比約6%(±2パーセンテージポイント)増、予想範囲の中間点での事業部合計利益率は16%

     

    2016年11月23日、ノイビーベルク(ドイツ)

    独インフィニオンテクノロジーズは、2016年9月30日を末日とする2016会計年度第4四半期の業績を発表しました。

    インフィニオンの最高経営責任者(CEO)ラインハルトプロス(Dr. Reinhard Ploss)は、次のように述べています。「インフィニオンは再び優れた業績をもって1年を締めくくり、業界平均を上回る売上高成長と利益の大きな改善を達成しました。電気自動車、自動運転、再生可能エネルギー、および電力の効率的利用のためのソリューションを揃えることによって優れた戦略的位置付けを獲得しているインフィニオンは、現会計年度にも市場平均を超えた成長を達成する計画です」

    インフィニオンはパワー半導体の市場リーダーであり、二酸化炭素削減に役立つソリューションへのニーズ拡大から特に恩恵を受けています。「パワー半導体への需要増大に伴い、2017年末までに300mm製造施設の製造能力上限を達成し、それを通じてこの未来志向のテクノロジーへの投資からの利益を確保できる見込みです。生産性の改善、インターナショナル・レクティファイアー社統合による効率改善、および米ドル高による恩恵を反映し、この経済サイクルを通じた事業部合計利益率の目標を17%に引き上げます」とプロスは述べています。

    2016 会計年度第 4 四半期のグループ業績

    インフィニオングループの売上高は、前四半期の16億3,200万ユーロから16億7,500万ユーロに増加しました。この3%の増収にはオートモーティブ(ATV)事業部とパワーマネジメント&マルチマーケット(PMM)事業部が貢献しました。インダストリアル パワーコントロール(IPC)事業部とチップカード&セキュリティ事業部(CCS)の売上高は、ほぼ横ばいでした。

    粗利益率は36.3%で、これに対し前四半期は36.6%でした。第4四半期には、買収関連の減価償却費およびその他のインターナショナル・レクティファイアー社の買収関連費用が総額2,300万ユーロ計上されました。調整後粗利益率は前四半期の38.1%から37.7%に低下しました。

    事業部合計利益は前四半期の2億5,400万ユーロから10%増の2億8,000万ユーロとなり、この結果として事業部合計利益率は15.6%から16.7%に改善しました。

    当四半期の非事業部利益は、前四半期のマイナス6,100万ユーロに対し、マイナス5,100万ユーロでした。この損失の内訳は、売上原価に関する費用が2,300万ユーロ、研究開発費が200万ユーロ、販売管理費が2,200万ユーロでした。その他の営業利益/費用の正味総額はマイナス400万ユーロでした。

    この非事業部利益には、取得原価配分およびその他のインターナショナル・レクティファイアー社の買収に関連する合併後の統合措置費用に伴う、減価償却額4,000万ユーロが含まれます。

    当会計年度第4四半期の営業利益は、第3四半期の1億9,300万ユーロから2億2,900万ユーロに増加しました。継続事業からの利益は、第3四半期の1億8,400万ユーロに対し、2億2,800万ユーロとなりました。今四半期の非継続事業からの損失は300万ユーロでしたが、これに対し前四半期は200万ユーロの利益でした。純利益は、前四半期の1億8,600万ユーロから2億2,500万ユーロに増加しました。第4四半期の業績には、総額1,500万ユーロのプラスの法人税等の利益が含まれていますが、第3四半期にこの科目で計上されたのは300万ユーロでした。法人税等の利益は主に、インターナショナル・レクティファイアー社の買収に関連する繰延税金負債の削減と、ドイツおよび外国法人に関連する繰延税金資産の引当金の評価によるものです。

    一株当り利益(基本および希薄化後)は、当会計年度第3四半期の0.16ユーロから第4四半期には0.20ユーロに改善しました。調整後一株当り利益 (希薄化後) [1]は、第3四半期の0.19ユーロから第4四半期には0.21ユーロに増加しました。調整後一株当り利益(希薄化後)の計算にあたっては、買収関連の減価償却費およびその他の費用(税引き後)、ならびに繰延税金資産の再評価をはじめ、多数の項目が除外されました。

    インフィニオンが資産、工場、機器、および無形資産の購入、ならびに資本化された開発資産の合計として定義する投資額は、第3四半期の2億2,000万ユーロから2億7,700万ユーロに増加しました。第4四半期の減価償却額は、第3四半期の2億600万ユーロからわずかに減少して2億300万ユーロとなりました。

    継続事業からのフリーキャッシュフロー [2]は、前四半期の2億7,700万ユーロから1億6,900万ユーロに低下しました。継続事業からの営業活動による純現金残高は、第3四半期の4億9,600万ユーロに対し、第4四半期には4億4,700万ユーロとなりました。

    グロス現金残高は、2016年6月30日の20億8,300万ユーロから増加し、第4四半期末には22億4,000万ユーロとなりました。これに伴い、純現金残高も前四半期の2億9,900万ユーロから4億7,100万ユーロに増加しました。

    2016年9月30日現在のキマンダに関連した引当金と負債の総額は3,200万ユーロとなり、2016年6月30日現在の金額から変更はありませんでした。この金額に含まれる引当金は主にキマンダ管財人により申し立てられた訴訟の費用、およびQimonda Dresden GmbH & Co. OHG.に関連した残留負債によるものです。

    サイクルを通じた事業部合計利益率目標を引き上げ

    インフィニオンの取締役会は、ドレスデンの300mm工場での生産拡大と稼働率向上、およびインターナショナル・レクティファイアー社の製造能力を統合したことに伴うコスト効率改善から期待される利益増に基づき、サイクルを通じた事業部合計利益率目標を15%から17%に引き上げました。さらにインフィニオンの売上高と利益には、先回の目標設定時からユーロ/米ドルの為替レートが有利に推移していることも貢献しています。

     

    MoTo Objekt Campeon GmbH & Co. KG の株式の 93% を取得

    インフィニオンは2016年11月17日、MoTo Objekt Campeon GmbH & Co. KG(MoTo)の株式の93%を取得する契約を締結しました。MoTo社はインフィニオンの本社がある、ミュンヘン近くのノイビーベルクにあるCampeonオフィスコンプレックスのオーナーおよび貸家人です。このオフィスコンプレックスについては、20年間の賃貸契約が2005年10月以来MoTo社との間に締結されています。15年間経過後、インフィニオンにはこのコンプレックスを購入またはさらに5年間賃貸する権利が生じると定められていました。

    この株式はGeneba RE 3 B.V.から売却されました。取得金額は1億1,300万ユーロで、インフィニオンはこれを手持ち現金によりまかないます。この取得に伴う費用の利率はインフィニオンの借入コストを大きく下回り、事業部合計利益には2017会計年度初から数百万ユーロ程度の押し上げ効果が発生します。2017会計年度のフリーキャッシュフローは、この取得対価1億1,300万ユーロの支払に伴い減少します。それ以降の年度のフリーキャッシュフローは年間2,000万〜3,000万ユーロ増加します。この取得には管轄当局による承認が必要とされています。

    2016 会計年度の配当:一株当り 0.22 ユーロ

    取締役会は監査役会と共に、2017年2月16日の年次株主総会において、配当額を0.02ユーロ(10%)増額し、0.22ユーロとする提案を株主に行うことを決議しました。それ以前の会計年度においては、2013会計年度には0.12ユーロ、および2015会計年度には0.20ユーロへの、2段階の配当増額をすでに実施しています。インフィニオンは、利益が拡大した時期には株主にもそれを配分し、また横ばいまたは縮小した時期には少なくとも配当を一定に維持することを配当方針としています。

    2017 会計年度第 1 四半期の見通し

    インフィニオンは、2017会計年度第1四半期の売上高について、前四半期比で4%(±2パーセンテージポイント)の減収と予想しています。予想の基礎となる平均為替レートの想定値は1ユーロ/1.10ドルです。減収の予想範囲の中間点(=4%)での事業部合計利益率は、14%を見込んでいます。

    2017 会計年度の見通し

    1ユーロ/1.10ドルの想定為替レートに基づき、インフィニオンは2017会計年度の売上高成長率を約6%(±2パーセンテージポイント)、予想範囲の中間点での事業部合計利益率を16%と予想しています。ATV事業部の成長率はグループ平均を大きく上回る見込みです。IPC事業部の成長率はグループ平均とほぼ同じか、またはそれをわずかに上回る見込みです。PMM事業部とCCS事業部の成長率はいずれもグループ平均を下回る見込みです。

    資産、工場、機器、および無形資産、ならびに資本化された開発費用の合計として定義される投資額は、2017会計年度については9億5,000万ユーロ前後を計画しています。この金額にはミュンヘン近くのノイビーベルクにあるインフィニオンの本社の増築、移転も含まれています。(2017会計年度の売上高見込みの中間点における)売上高に対する投資比率は、約13%と予想されます。減価償却額は、8億3,000万ユーロ前後と予想されます。

    2016 会計年度第 4 四半期のセグメント別業績

    2016会計年度第4四半期のATV事業部の売上高は、世界全体での自動車生産、および特に高級車セグメントにて好調な需要が続いていることを反映し、第3四半期の6億7,600万ユーロから2%増の6億9,000万ユーロとなりました。レーダー方式の運転者支援システムと、ハイブリッド/電気自動車向けソリューションの需要も、好調を維持しました。当会計年度第4四半期の事業部利益は、第3四半期の1億400万ユーロから1億1,800万ユーロに増加しました。事業部利益率は、15.4%から17.1%に増加しました。

    2016会計年度第4四半期のIPC事業部の売上高は、第3四半期の2億8,000万ユーロからほぼ横ばいの2億7,900万ユーロでした。再生可能エネルギー関連製品と家電向け製品への需要は好調でしたが、電気駆動装置と牽引装置事業のわずかな落ち込みを、通常の季節的要因による売上高増の水準にまで押し上げるには至りませんでした。第4四半期の事業部利益は、第3四半期の4,200万ユーロから3,600万ユーロに減少しました。事業部利益率は、15.0%から12.9%に低下しました。

    2016会計年度第4四半期のPMM事業部の売上高は、モバイル通信コンポーネントへの季節的な需要増を主な要因とし、第3四半期の5億900万ユーロから5%増の5億3,500万ユーロでした。AC/DC 変換向け製品への需要はやや拡大し、DC-DC製品への需要はほぼ横ばいでした。事業部利益は、前四半期の7,900万ユーロから9,500万ユーロに増加しました。事業部利益率は、前四半期の15.5%から17.8%に改善しました。

    第4四半期のCCS事業部の売上高は、主に決済事業への需要がわずかに拡大したことを反映し、第3四半期の1億7,200万ユーロから1%増の1億7,300万ユーロでした。当会計年度第4四半期の事業部利益は、第3四半期から100万ユーロ増加し、3,300万ユーロとなりました。事業部利益率は、前四半期の18.6%から19.1%に改善しました。

     

    [1]調整後純利益と調整後一株当り利益(希薄化後)は、IFRSに準拠して決定した純利益および一株当り利益(希薄化後)の代替または上位の業績指標とみなすべきものではなく、追加的な情報とみなすべきものです。調整後一株当り利益の計算方法については、英語原文10ページに詳細が記載されています。

    [2]フリーキャッシュフロー、グロス現金残高、純現金残高の定義と計算方法は、英語原文14ページをご覧ください。

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズは、暮らしをより便利に、安全に、エコに革新する半導体分野の世界的リーダーです。明るい未来の扉を開く鍵になる半導体をつくることが、私たちの使命だと考えています。2016会計年度(9 月決算)の売上高は65億ユーロ、従業員は世界全体で約36,300人。インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場(ticker symbol:IFX)、米国では店頭取引市場(ticker symbol:IFNNY)OTCQX に株式上場しています。

日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp 

本社サイト: http://www.infineon.com (英語)

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INFXX201611-017

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