スマートホームアプリケーションの音質を改善：インフィニオンがMerus Audio社を買収

2018年2月20日、ミュンヘン（ドイツ）およびコペンハーゲン（デンマーク） 

独インフィニオンテクノロジーズ（FSE：IFX／OTCQX：IFNNY）は、Merus Audio社を買収したことを発表しました。コペンハーゲンを拠点とするスタートアップ企業のMerus Audio社は、2010年にハンス ハッセルビー アンダーセン（Hans Hasselby-Andersen）とミッケル ホイヤービー（Mikkel Hoyerby）により設立され、エネルギー効率に優れた統合オーディオアンプソリューションを提供します。発熱と設計スペースを最小限に抑えながら、スマートホームおよびバッテリー式スピーカーのオーディオ性能とバッテリー再生時間を最大化します。Merus Audioの統合後、インフィニオンは最も要求の厳しいアプリケーションにも対応する、包括的かつ最先端のクラスDオーディオアンプのポートフォリオを提供できるようになります。Merus Audio社のテクノロジーは、出力レベル70ワット未満の製品をカバーし、インフィニオンがすでに持つ、PowIRAudio™製品ラインを補完します。 

インフィニオンのパワーマネジメント&マルチマーケット事業本部のプレジデントであるアンドレアス ウルシッツ（Andreas Urschitz）は、次のように述べています。「この買収により、スマートスピーカー向けのシステムソリューションを完全に統合できるようになりました。Merus Audio社の革新的なオーディオアンプは、インフィニオンがすでに持つセンサーとオーディオ処理ノウハウを最適な形で補完します。」 

急速に成長しているバッテリー式スマートスピーカーのセグメントは、より長い再生時間とより小型の設計にオーディオ性能の改善が組み合わされた、Merus Audio社による特許技術が特に寄与します。スマートスピーカーで音楽を楽しむ機会が増えるにつれ、ユーザーの間ではこれらのデバイスの音質がさらに重視されるようになってきています。カスケードコンバータと呼ばれる技術を基盤としているためMerus Audio社のソリューションは高調波の歪とノイズを削減することが可能です。SAR Insightのレポートによれば、スマートスピーカー市場での売上は2022年まで年率55％で拡大すると予想されています（年平均成長率、2017〜22年）*。

インフィニオンの戦略的アプローチである「From Product to System」に沿い、Merus Audio社のテクノロジーによってインフィニオンの HMI（ヒューマンマシンインターフェース）のノウハウに新たな項目が加わります。センサーフュージョン技術や、レーダーやシリコンマイクテクノロジーを利用したソリューションは、より正確な音声認識を可能にします。 

Merus Audio社はインフィニオンの既存のオーディオ事業に完全に組み込まれ、パワーマネジメント&マルチマーケット事業本部の一部となります。両社はこの買収の金銭的詳細については明らかにしないことで合意しています。 

*出典：『SAR Insight: Digital Assistant & Voice Interface Service 2018』 

Merus Audio 社について

Merus Audio社の一体化されたオーディオアンプソリューションは、最大限の電力効率、出力、オーディオ性能、および設計面での自由さを実現します。従来の常識を見直すことにより、Merus Audio社はより発熱量が小さく、小型、軽量、かつ優れた音質を持つアンプを作り出し、すべてのオーディオファンに貢献しています。

インフィニオンテクノロジーズは、暮らしをより便利に、安全に、エコに革新する半導体分野の世界的リーダーです。明るい未来の扉を開く鍵になる半導体をつくることが、私たちの使命だと考えています。2017会計年度（9月決算）の売上高は71億ユーロ、従業員は世界全体で約3万7,500人。インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場(ticker symbol:IFX)、米国では店頭取引市場(ticker symbol:IFNNY)のOTCQX に株式上場しています。 

日本法人サイト： http://www.infineon.com/jp 

本社サイト： http://www.infineon.com （英語）