インフィニオン、マレーシアのクリムに世界最大の200 mm SiC パワーファブを建設
2030年までに約 70 億ユーロの収益を見込む
2023年8月3日、ミュンヘン (ドイツ)
脱炭素化の流れは、パワー半導体、特にワイド バンド ギャップ材料をベースとする半導体の力強い市場成長をもたらします。パワー システムのリーダーとして、インフィニオン テクノロジーズ (FSE:IFX/OTCQX:IFNNY) は、この市場を形成するために、さらなる決定的な一歩を踏み出しています。インフィニオンは、2022年2月に発表した当初の金額を上回る投資を通じてクリム工場を大幅に拡大し、世界最大の200 mmのSiC (炭化ケイ素) パワーファブを建設します。この拡大計画は、自動車や産業用の約50億ユーロの新規案件の獲得に加え、約10億ユーロの前払いを含む顧客のコミットメントに支えられています。
今後 5 年間で、インフィニオンはモジュール 3 の第 2 フェーズにおいて、クリムに最大 50 億ユーロを追加投資します。この投資は、フィラッハとクリムで計画されている 200 mm SiC への転換と合わせ、2030年には SiC による収益が年間約 70 億ユーロに上ると見込んでいます。この高い競争力を持つ製造基盤は、2030年までに30 %というインフィニオンの SiC 市場シェア目標を支えるものです。インフィニオンは、2025会計年度のSiCの売上高が目標の10 億ユーロを上回ると確信しています。
インフィニオンのCEO ヨッヘン ハネベック (Jochen Hanebeck) は「SiC市場は、自動車だけでなく、太陽光発電、蓄電、高出力 EV 充電など幅広い産業用途で加速度的に成長しています。クリム工場の拡大により、インフィニオンはこの市場を牽引していきます。業界をリードする規模と独自のコストポジションに加え、クラス最高の SiC トレンチ技術、最も広範なパッケージ ポートフォリオ、比類のないアプリケーションへの理解により、競争上優位な立場にあります。これらの要素が業界における差別化と成功をもたらすのです」と述べています。
インフィニオンは、既存および新規顧客からの約 10 億ユーロの前払い金とともに、約 50 億ユーロの新規案件を獲得しています。自動車分野ではOEM 6 社を含み、そのうち 3 社は中国企業です。顧客にはフォード、上海汽車、奇瑞汽車を含みます。再生可能エネルギーの分野では、ソーラーエッジ社や中国の太陽光発電・蓄電システム大手 3 社などがお客様になっています。 さらに、インフィニオンとシュナイダー エレクトリックは、シリコンとSiCをベースとする電力製品の前払いを含むキャパシティ予約契約に合意しました。インフィニオンとこれらのお客様は、後日、各社において詳細を発表する予定です。前払い金は今後数年間、インフィニオンのキャッシュフローにプラスに寄与し、遅くとも 2030 年までに、合意された販売量に応じて返済される予定です。
マレーシアのアンワル (The Right Honourable Dato' Seri Anwar bin Ibrahim) 首相は、同国に重要なワイド バンドギャップ ハブを設立するというインフィニオンのコミットメントに感謝の意を表し、次のように述べました。「マレーシアは、経済において脱炭素化し、2050年までにネットゼロを達成するという国家目標を達成するために最大限の努力をしています。投資先として選ばれ続けるマレーシアの魅力は、イノベーティブで持続可能な技術を開発するのに最適な環境にあります。グリーン テクノロジーと持続可能性に対するインフィニオンのビジョンは、まさにマレーシアにふさわしいのです。インフィニオンをはじめとするドイツの優良企業がマレーシアを信頼し続けているのは、マレーシアの新たな経済成長アジェンダによるものです。このアジェンダは知識移転、高品質な投資、ビジネス支援、そして国富の公平な配分を基盤とした社会経済的福利を追求しており、包括性と持続可能性を前提としています。」
投資通商産業省 (MITI) のアジズ (His Hon. Tengku Datuk Seri Utama Zafrul Aziz) 大臣は、インフィニオンの事業拡大を称賛し、次のように述べました。「インフィニオンがクリムに世界クラスのSiC施設を拡大することは、先進的な製造能力の開発、高いスキルを持つ従業員の雇用機会の創出、そして世界的な持続可能な開発目標の達成に不可欠なグリーン テクノロジーの実現に向けてマレーシアを最前線に位置づけるという、マレーシアが目指すゴールに向けた重要なマイルストーンとなります。SiC パワー ファブで製造される革新的なパワー半導体技術は、世界の半導体エコシステムにおける重要なプレーヤーとしてのマレーシアの地位を強化し、とりわけ持続可能な技術サプライチェーンにおける役割を増大させます。気候変動の影響に対処するマレーシアの取り組みをインフィニオンと共有できることに感銘を受けています。マレーシアのグリーン テクノロジー エコシステムのさらなる発展を目指す長期的パートナーシップを楽しみにしています。」
持続可能性は、ファブの計画、建設、運用における重要な要素です。この工場は、インフィニオンが電力や水などの資源を責任を持って利用できるように設計されています。
インフィニオンについて
インフィニオン テクノロジーズは、パワーシステムとIoTにおける半導体分野のグローバルリーダーであり、製品とソリューションを通じて、脱炭素化とデジタル化を推進しています。全世界で約56,200人の従業員を擁し、2022年会計度 (2021年10月~2022年9月) の売上高は約142億ユーロです。ドイツではフランクフルト証券取引所 (銘柄コード:IFX) 、米国では店頭取引市場のOTCQX (銘柄コード:IFNNY) に上場しています。ウェブサイト www.infineon.com/jp
Information Number
INFXX202308-140j
Press Photos
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Rendering of Infineon Technologies AG’s manufacturing site in Kulim, Malaysia: By significantly expanding the fab – over and above the original investment announced in February 2022 – Infineon will build the world’s largest 200-millimeter SiC Power Fab.200-Millimeter-SiC-Power-Fab-Kulim
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