2024会計年度第2四半期の業績は堅調

主要ターゲット市場の長引く需要低迷を受け、当会計年度の業績予想を下方修正 競争力強化のためのプログラムを開始

2024/05/10 | 四半期レポート

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  • 2024会計年度第2四半期 : 売上高は36億3,200万ユーロ、事業部合計利益は7億700万ユーロ、事業部合計利益率は19.5%
  • 2024会計年度通期見通し : 平均為替レートを1ユーロ=1.10ドルとする想定に基づき、当社は現時点で売上高を約151億ユーロ (±4億ユーロ) (以前の見通しは160億ユーロ (±5億ユーロ) ) と見込んでおり、売上高が予想範囲の中心値の場合、事業部合計利益率は約20% (以前の見通しは20%台前半から半ば) と予想。調整後粗利益率は40%台前半 (以前の見通しは40%台前半から半ば) の見込み。投資は約28億ユーロ (以前の見通しは約29億ユーロ) を計画。調整後フリーキャッシュフローは約16億ユーロ (以前の見通しは18億ユーロ) 、報告フリーキャッシュフローは約0百万ユーロ (以前の見通しは約2億ユーロ) と現時点で予想
  • 2024会計年度第3四半期見通し:平均為替レートを1ユーロ=1.10ドルとする想定に基づき、売上高は約38億ユーロと予想。この売上高に基づく事業部合計利益率は10%台後半と予想

 

 

2024年5月7日、ノイビーベルク (ドイツ)

 

インフィニオン テクノロジーズ (FSE: IFX / OTCQX: IFNNY) は本日、2024会計年度第2四半期 (至2024年3月31日) の業績を発表しました。

 

インフィニオンの最高経営責任者 (CEO) 、ヨッヘン ハネベック (Jochen Hanebeck) は「現在の厳しい市場環境下で、インフィニオンは堅調な第2四半期業績を上げています。多くの最終市場は経済状況を背景に低迷が続いており、顧客と販売会社は半導体の在庫水準を引き下げ続けています。コンシューマー製品の需要は低調に推移しています。自動車セクターも成長鈍化が顕著になってきています。したがって、当社は、当会計年度末までの見通しについて慎重なアプローチを採用し、業績予想を下方修正します。中長期的には、脱炭素化とデジタル化が当社の収益性の高い成長の強力な構造的原動力であり続けます。ポテンシャルを最大限に発揮するため、我々は、競争力を一層強化する所存です。このため、全社的な『ステップアップ』プログラムを開始します。事業部合計利益に関して年間数億ユーロ後半 (1桁台後半) の構造的改善を達成することを目指しています」と述べています。

 

2024会計年度第2四半期グループ業績

2024会計年度第2四半期の インフィニオングループの売上高は36億3,200万ユーロでした。前四半期の37億200万ユーロの売上高からは2%の減少となっています。オートモーティブ (ATV) 事業部の売上高は前四半期から安定的に推移しましたが、グリーン インダストリアル パワー (GIP) 事業部およびパワー&センサー システムズ (PSS) 事業部の売上高は減少しました。コネクテッド セキュア システムズ (CSS) 事業部の売上高は前四半期から若干増加しました。

 

€ in millions
(unless otherwise stated)

 

Q2 FY 2024

 

Q1 FY 2024

 

Change vs. previous quarter
+/- in %

 

Q2 FY 2023

 

Change vs. previous year quarter
+/- in %

Revenue

 

3,632

 

3,702

 

(2)

 

4,119

 

(12)

Gross margin (in %)

 

38.6%

 

43.2%

 

 

 

46.6%

 

 

Adjusted gross margin 1 (in %)

 

41.1%

 

44.9%

 

 

 

48.6%

 

 

Segment Result

 

707

 

831

 

(15)

 

1,180

 

(40)

Segment Result Margin (in %)

 

19.5%

 

22.4%

 

 

 

28.6%

 

 

Profit (loss) from continuing operations

 

394

 

598

 

(34)

 

827

 

(52)

Profit (loss) from discontinued operations, net of income taxes

 

-

 

(11)

 

+++

 

(1)

 

+++

Profit (loss) for the period

 

394

 

587

 

(33)

 

826

 

(52)

Basic earnings per share from continuing operations (in euro)

 

0.30

 

0.45

 

(33)

 

0.63

 

(52)

Diluted earnings per share from continuing operations (in euro)

 

0.30

 

0.45

 

(33)

 

0.63

 

(52)

Adjusted earnings per share (in euro) – diluted 2,3

 

0.42

 

0.53

 

(21)

 

0.69

 

(39)

1 The reconciliation of cost of goods sold to adjusted cost of goods sold and adjusted gross margin is presented on page 11.

2 The calculation for earnings per share and adjusted earnings per share is based on unrounded figures.

3 The reconciliation of profit (loss) for the period to adjusted profit (loss) for the period and adjusted earnings per share is presented on page 10.

 

第2四半期の 粗利益率は前四半期の43.2%に対し38.6%でした。 調整後粗利益率は前四半期の44.9%に対し41.1%でした。

 

事業部合計利益は前四半期の8億3,100万ユーロに対し7億700万ユーロでした。 事業部合計利益率は前四半期の22.4%に対し19.5%でした。

 

非事業部損益は前四半期の1億2,900万ユーロの純損失に対し2億1,100万ユーロの純損失となりました。第2四半期の非事業部損益の内訳は売上原価9,100万ユーロ、研究開発費1,800万ユーロ、販売および一般管理費5,400万ユーロです。これらの他、純営業費用4,800万ユーロも含まれていますが、この数値には天安 (韓国) およびカビテ (フィリピン) の後工程製造施設2つの売却計画に関連した資産の評価減に関する減損損失3,700万ユーロが含まれています。

 

営業利益は前四半期の7億200万ユーロに対し4億9,600万ユーロとなりました。

 

財務収支は前四半期の2,500万ユーロの純利益に対し1,200万ユーロの純損失となりました。前四半期の財務収支には、サイプレス社の買収に関連する税務リスク引当金の戻入れ時に生じた利息収益3,200万ユーロが含まれています。

 

法人所得税費用は前四半期の1億3,400万ユーロに対し9,300万ユーロとなりました。

 

継続事業からの利益は前四半期の5億9,800万ユーロに対し3億9,400万ユーロでした。 非継続事業からの損益は前四半期の1,100万ユーロの損失に対し0百万ユーロでした。 純利益は3億9,400万ユーロとなりました (前四半期は5億8,700万ユーロ) 。

 

継続事業からの1株当たり利益は、前四半期の0.45ユーロから0.30ユーロ (基本的および希薄化後とも) に減少しました。第2四半期末現在の 調整後1株当たり利益 [1] (希薄化後) は前四半期末現在の0.53ユーロに対し0.42ユーロでした。

 

当社が有形固定資産および無形資産の購入額ならびに資産計上された開発費の合計として定義する 投資額は、前四半期の6億5,300万ユーロに対し6億4,300万ユーロとなりました。 減価償却費および償却費は前四半期の4億5,600万ユーロに対し4億6,700万ユーロとなりました。

 

フリーキャッシュフロー [2] は、前四半期の15億9,700万ユーロのマイナスから8,200万ユーロに改善しました。第1四半期のこの数値には、企業買収 (主にGaNシステムズ社の買収) に関連する約8億ユーロの買収対価の支払額が含まれています。前四半期には、過去最高水準となった2023会計年度に対する年間賞与の支払いも行われました。

 

2024会計年度第2四半期末 (2024年3月31日) 現在の グロスキャッシュポジションは、前四半期末 (2023年12月31日) 現在の27億1,200万ユーロから25億8,300万ユーロに減少しました。第2四半期中に4億5,600万ユーロの配当金が支払われ、従業員ストックオプション制度に関連して自社株を買い戻すために2億3,300万ユーロが使用されました。これに対し5億ユーロの債券の発行がなされました。第2四半期末現在の 金融負債は、前四半期末現在の53億9,800万ユーロに対し59億4,100万ユーロでした。その結果、 ネットキャッシュポジションは、前四半期末現在のマイナス26億8,600万ユーロに対しマイナス33億5,800万ユーロとなりました。

 

2024会計年度 第2四半期事業部別業績

2024会計年度第2四半期の ATV 事業部の売上高は安定的に推移し、前四半期の20億8,500万ユーロに対し20億7,800万ユーロでした。エレクトロモビリティ分野の売上高は増加しましたが、ADAS分野の売上高は若干減少しました。従来型自動車用の部品の売上高は横ばいでした。 事業部利益は前四半期の5億6,400万ユーロに対し5億1,200万ユーロでした。 事業部利益率は前四半期の27.1%に対し24.6%でした。

 

第2四半期の GIP事業部の売上高は、前四半期の4億8,700万ユーロから4億6,900万ユーロへと4%減少しました。直接顧客と販売会社の高い在庫水準の結果として、再生可能エネルギーおよびエネルギーインフラ分野の需要が減少しました。 事業部利益は前四半期の1億3,000万ユーロに対し8,900万ユーロでした。 事業部利益率は前四半期の26.7%に対し19.0%でした。

 

第2四半期の PSS事業部の売上高は、前四半期の7億6,500万ユーロから7億1,300万ユーロへと7%減少しました。この売上高の減少は、PC、ノートパソコン、コンシューマーエレクトロニクス、バッテリー駆動デバイスおよび屋上太陽光システム向けマイクロインバーターの部品の需要が低迷し続けたことが原因です。スマートフォン向けシリコンマイクロフォンおよび部品の売上高が引き続き回復しました。 事業部利益は前四半期の9,900万ユーロに対し6,400万ユーロとなりました。 事業部利益率は前四半期の12.9%に対し9.0%でした。

 

第2四半期の CSS事業部の売上高は、前四半期の3億6,400万ユーロから3億7,100万ユーロへと若干増加しました。この2%の売上増は、主にWi-Fi関連の売上高の増加によるものでした。 事業部利益は前四半期の3,700万ユーロから4,200万ユーロに増加しました。 事業部利益率は前四半期の10.2%から11.3%に増加しました。

 

2024会計年度通期見通し

平均為替レートを1ユーロ=1.10ドルとする想定に基づき、2024会計年度通期の 売上高は約151億ユーロ (±4億ユーロ) と現時点で予想しています (以前の予想は160億ユーロ (±5億ユーロ) ) 。当会計年度通期予想の修正は、主要ターゲット市場の長引く需要低迷と直接顧客・販売会社における継続的な在庫調整に起因しています。

 

オートモーティブ (ATV) 事業部の売上高成長率はパーセント単位で1桁台前半から半ばになると現時点で予想しています。グリーン インダストリアル パワー (GIP) 事業部の売上高は前年度比で10%台前半の減少を予想しています。また、パワー&センサー システムズ (PSS) 事業部の売上高は10%台後半の減少、コネクテッド セキュア システムズ (CSS) 事業部の売上高は20%台前半の減少を予想しています。2024会計年度の予想売上高151億ユーロが達成された場合、 調整後粗利益率は40%台前半、 事業部合計利益率は約20%になる見通しです。オートモーティブ (ATV) 事業部の事業部利益率は前述した25%から28%までの範囲の下限となる見通しです。

 

2024会計年度の有形固定資産および無形資産の購入額ならびに資産計上された開発費の合計として当社が定義する 投資額は現時点で約28億ユーロ (以前の見通しは約29億ユーロ) へとわずかに修正されています。この投資では、クリム (マレーシア) の工場で化合物半導体を製造するための製造モジュールならびにドレスデン (ドイツ) でアナログ / ミックスド シグナル コンポーネントを製造するための製造モジュールに注力する予定です。

 

減価償却費および償却費は約19億ユーロと予想しています。このうち約4億ユーロは、主としてサイプレス社の買収に伴う配分取得原価の償却によるものです。大規模フロントエンド施設への投資およびGaNシステムズ社の買収を考慮した 調整後フリーキャッシュフローは、約16億ユーロ (2024会計年度の予想売上高151億ユーロの約11%に相当) と現時点で予想しています (以前の予想は18億ユーロ) 。報告フリーキャッシュフローは約0百万ユーロと見込んでいます (以前の予想は2億ユーロ) 。使用資本利益率 (RoCE) は現時点で約9%に達すると予想しています。2024会計年度第1四半期の数値が公表された時点では2024会計年度のRoCEは約11%と予想されていました。

 

2024会計年度第3四半期見通し

平均為替レートを1ユーロ=1.10ドルとする想定に基づき、当社は2024会計年度第3四半期の 売上高を約38億ユーロと予想しています。ATVおよびCSS事業部の売上高成長率は第2四半期比でグループ平均並みの水準になると見込んでいます。GIP事業部の第2四半期比の成長率はグループ平均を下回り、PSS事業部の同成長率はグループ平均を上回る見通しです。グループ全体の予想売上高が達成された場合、 事業部合計利益率は10%台後半になる見通しです。

 

競争力強化のための構造的改善プログラム「ステップアップ」

当社は競争力をさらに強化したいと考えています。このため、当社は、対象を絞った持続可能なコスト構造の改善に焦点を当てた「ステップアップ」プログラムを開始します。このプログラムには、当社の革新力を損なうことなく、製造の生産性、ポートフォリオ管理、価格設定のクオリティ、業務コストの最適化といった分野に焦点を当てた一連の様々な措置が含まれています。

 

このプログラムは、事業部合計利益に対し年間数億ユーロ後半 (1桁台後半) のプラスの効果 (2023会計年度が基準) が得られると見込んでいます。2025会計年度中には財務面での恩恵に浴することが期待されます。完全な効果が表れるのは2027会計年度前半になる見通しです。

 

[1] Adjusted profit/loss for the period and adjusted earnings per share (diluted) should not be seen as a replacement or as superior performance indicators, but rather as additional information to profit/loss for the period and earnings per share (diluted) determined in accordance with IFRS. The detailed calculation of adjusted earnings per share is presented on page 10.

[2] For definitions and the calculation of Free Cash Flow and of the gross and net cash positions, see page 13.

 

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インフィニオンについて

インフィニオン テクノロジーズは、パワーシステムとIoTにおける半導体分野のグローバルリーダーであり、製品とソリューションを通じて、脱炭素化とデジタル化を推進しています。全世界で約58,600人の従業員を擁し、2023年会計度 (2022年10月~2023年9月) の売上高は約163億ユーロです。ドイツではフランクフルト証券取引所 (銘柄コード:IFX) 、米国では店頭取引市場のOTCQX  (銘柄コード:IFNNY) に上場しています。ウェブサイト www.infineon.com/jp

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  • Jochen Hanebeck, CEO Infineon Technologies AG
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