圧力センサー

アナログおよびデジタルインターフェースは、高い設計柔軟性を提供します。

インフィニオンの XENSIV™ 圧力センサーファミリーは、アナログとデジタルの両方のインターフェースを備えており、お客様のさまざまなニーズにフィットする設計柔軟性が保証されています。アナログ圧力センサーは、測定圧力に比例した電圧を出力します。センサー固有の伝達関数に基づいて、アナログ圧力トランスデューサーの電圧レベルをマイコンまたはコンピューターで変換する必要があります。アナログインターフェースは、圧力センサーのシステムへの統合を堅牢かつ簡便に実現します。アナログ圧力センサーとは異なり、デジタル圧力センサーのICは検出した圧力を内部電圧に変換したのち、直接デジタル信号として出力します。デジタル圧力トランスデューサーは、圧力信号を標準的なデジタルプロトコルに変換します。デジタル信号は、センサー温度、各種診断機能、電力モードなどの追加情報や機能をコマンドを介して制御することを可能にします。

高機能と低消費電力を実現する小型圧力センサー

最近の圧力センシングの一般的な方式は、マイクロ電気機械システム (MEMS) です。これらの圧力センサー素子は、MEMS圧力トランスデューサーとロジックが、1つのシリコンチップ上の小さな電気部品と機械部品として構成されます。これらの小型圧力センサーは、高機能と低消費電力を提供します。MEMSの代表的なアプリケーションには、気圧センサーのほかに、スマートフォンやイヤフォン、車室内のオーディオを強化し、自動運転機能の改善による交通安全の確保に役立つ、XENSIV™ MEMSマイクロフォンがあります。

気圧センサーとマニホールド圧力センサーのポートフォリオ

• 絶対圧 (BAP) センサー: BAPセンサーの機能は大気圧レベル検知に利用されます。これまで大気圧センサーは一般的に天気予報に利用されてきましたが、昨今BAPセンサーは民生用電子機器、自動車アプリケーションなどに応用されています。
• マニホールド絶対圧 (MAP) センサー: こちらの圧力センサーは高精度センシング機能を特長とし、幅広い自動車アプリケーション、特にディーゼル、ガソリン、二輪車エンジンに利用されています。燃料噴射を最適化するためエンジンに取り込まれる空気圧を測定し、測定情報をエンジン制御ユニット (ECU) に提供します。MAPセンサーは主に自動車アプリケーションでよく利用されますが、産業用と民生用アプリケーションでも利用されています。

自動車産業で重要な役割を果たしている圧力センシング

変化し続ける自動車の環境は、圧力センサーを自動車にとって不可欠なツールにします。アナログおよびデジタル気圧センサーは、その瞬間の大気情報をエンジンに配信することで、リアルタイム調整を可能にします。XENSIV™タイヤ空気圧監視システム (TPMS) 用圧力センサーは、グリーンパッケージコンプライアンス基準を満たしつつ、タイヤ空気圧を監視します。側面衝突および歩行者衝突検出用XENSIV™ センサーは、車両の乗員と歩行者両方の安全性を高めます。マニホールド空気圧 (MAP) センサーは、吸気圧レベルをエンジンに供給し、燃焼の最適化やそれによる二酸化炭素その他のガス排出量の削減に役立ちます。大気圧 (BAP) センサーは、ECUやシートなどの一般的なアプリケーションだけでなく、電気自動車のバッテリー圧力監視などの新しいアプリケーションにも幅広く使用されています。

産業および民生部門に合わせた圧力センサー

かつては気象観測に限定されてたBAPアプリケーションは昨今、民生向けアプリケーションに不可欠なものとなっています。コンパクトサイズと省エネルギー設計は、ウェアラブルデバイス、健康器具、フィットネストラッカー (スマートウォッチ)、屋内外ナビシステム、スマートホームやスマート吸入器制御に最適です。これらの大気圧センサーは、広範囲の温度幅で正確性を保ちます。低消費電力による長時間動作が保証されます。これらのセンサーは、数十億の消費者市場向けのIoTデバイスに欠かせない要素です。気体と液体の流れを感知し調整する圧力センサーとトランスデューサーは、自動車分野に限らずすべての産業で不可欠な要素です。産業用圧力センサーは、気体や液体の流れに応じて制御を切り替えることができますし、エンジン管理システムの制御にも活用できます。圧力センサーは、医療機器、また特定の手術のあいだ気圧条件を測定する能力などにより、ヘルスケア分野でも広く使用されています。