TLT9252VLC
TLT9252VLCは、高温で長寿命が要求されるアプリケーション向けにフレキシブルデータレート最大5MB、グレード0(Ta=150°)としたインフィニオン初の高速CANトランシーバです。
TLT9252VLCは、物理層バスとCANプロトコルコントローラ間のインターフェイスとして信号をバスに送り、マイクロコントローラをネットワークに発生する干渉から守ります。CANHとCANL信号の高度な対称性により、TLT9252VLCの電磁放射はきわめて低く、コモンモードチョーク無しで動作が可能です。非低消費電力モード(通常動作モードおよび受信専用モード)と低消費電力モード(スリープモードとスタンバイモード)は必要とされる機能性に従って消費電流が低くなるように最適化されます。暗電流が25µAよりも低いスリープモード動作中でも、全温度範囲でHS CANバス上のウェイクアップパターン(WUP)を検出可能です。マイクロコントローラに供給される3.3Vおよび5VをサポートするためにVIO基準電圧入力が使われています。TLT9252VLCは小型のリードレスTSON-14にパッケージングされており、自動光学検査(AOI)での端子先端検査(LTI)が可能な機能が施されています。
特長
ISO11898-2 (2016)およびSAE J2284-4/-5 規格に完全準拠
インフィニオンの車載品質
高温ミッションプロファイル向けにAEC-Q100グレード0(Ta:-40°C~+150°C)の要件に適合
最大5MBit/sのCAN FDデータフレームに対応するためにループ遅延の対称性を保証
世界中のOEMで使用できるように最適化されたフィルタ時間(0.5µs/1.8µs)のバスウェイクアップパターン(WUP)機能
優れたESD耐性±10kV(HBM)および±9kV (IEC 61000-4-2)
スリープモードでは最高25µAのきわめて低い消費電流
拡張VCC、VIO供給電圧範囲
バッテリのクランキング中に堅牢な挙動を得るためのVBAT、VCCによるデュアル電源ソリューション
TxDタイムアウト、RxDリセッシブクランピング、過熱シャットダウンなどのフェイルセーフ機能
きわめて低い電磁放射ノイズのためチョークコイルレスでの使用も可能
電磁耐性(EMI)のための広いコモンモード範囲
GND、バッテリー、VCCとのCAN短絡保護機能
VBAT、VCC、VIOの低電圧検知機能
ISO11898-2 (2016)に基づく自律的バスバイアス法
バスウェイクアップ(WUP)とローカルウェイクアップ(LWU)
外付けの回路を制御するINH出力
NERR出力ピンを使う、堅牢性を強化したローカル障害診断
グリーン製品(RoHS指令に準拠)
推奨アプリケーション例
自動車パワートレイン、トランスミッションアプリケーション
インフォテインメントアプリケーション
クラスターモジュール
レーダーアプリケーション
HVAC