インフィニオン、小型ゲートドライバのファミリーを拡張、沿面距離を長くしたワイドボディの派生品を発売へ

2016年5月9日、ミュンヘン（ドイツ） 

独インフィニオンテクノロジーズは、ガルバニック絶縁されたゲートドライバICのEiceDRIVER™ Compactファミリーに、ワイドボディパッケージのオプションを追加すると発表しました。この新しい「1EDI Compact 300 mil」のデバイスファミリーは、DSO-8の300ミル（１ミルは0.0254 mm）のワイドボディパッケージに封止され、沿面距離を長くして熱特性を改善したことが特徴です。 

沿面距離を8 mmと長くしたことが特徴の今回のICファミリーは、入力と出力の間の絶縁電圧が1200 Vです。高耐圧のパワーMOSFETやIGBT（絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ）を駆動できるように設計されています。汎用インバータ、太陽光発電用インバータ、産業用駆動装置、電気自動車用の充電ステーション、溶接機器、商用車両、農業用車両などの用途に最適です。ピン配置が最適化されているので、低インピーダンスの電源用プリント回路基板の設計を簡素化できます。インフィニオンのEiceDRIVERファミリーの他の製品と同様に、1EDI Compact 300 milのドライバは、当社のコアレストランス技術に基づいています。この最新のドライバICファミリーで出力電流が最大の製品は6 Aです。 

製品情報と提供状況

このICファミリーは、シンク電流ピンと出力電流ピンとが分離され、出力電流が0.5 A（1EDI05I12AH）、2 A（1EDI20I12AH）4 A（1EDI40I12AH）、6 A（1EDI60I12AH）の製品があります。これらのデバイスの伝搬遅延時間は、標準値で300 nsです。1EDI20H12AHと1EDI60H12AHの伝搬遅延時間は、高速のアプリケーションでは、わずか120 nsと短くなります。現在の最新のSiC（炭化ケイ素）-MOSFETベースのアプリケーション向けに最適です。さらに、3種類の派生品（1EDI10I12MH、1EDI20I12MHと1EDI30I12MH）があり、ミラークランプを内蔵し、出力電流はそれぞれ1 A、2 A、3 Aです。 

1EDI Compact 300 mil のゲートドライバICファミリーの量産開始は、2016年6月の予定です。エンジニアリングサンプルと評価基板は、すでに出荷可能です。詳細については、　 www.infineon.com/EiceDRIVERをご覧ください。  

インフィニオン、 PCIM 2016 に出展

インフィニオンは、パワーエレクトロニクス機器の見本市「PCIM 2016」（ドイツのニュルンベルクで2016年5月11日～12日に開催）に於いて、産業用、民生用、車載用のアプリケーションにおける効率的なシステムに向けた最先端技術を展示しました。インフィニオンのPCIMでのハイライトの概要は www.infineon.com/pcimをご覧ください。