セキュアなデジタルエネルギーインフラを目指して:インフィニオン、IBM、GreenCom Networks、icenticがパートナーシップを構築
2017年10月2日、アムステルダム(オランダ)/ミュンヘン(ドイツ)
電力発電のデジタル化や分散化は、これまで電気を集約的に供給してきたエネルギーシステムを根本的に変えています。太陽光発電施設、電気自動車、エアコンによる冷暖房、蓄電池などは、インテリジェントな電力システムに接続させる必要があると同時に、増加するセキュリティ脅威から保護することも不可欠です。この度、インフィニオン テクノロジーズ、IBM、GreenCom Networks、icenticは、こうした分散している資産をインテリジェントな電力システムにセキュアに接続させるためのスケーラブルなソリューションを開発、提供するパートナーシップを構築しました。
10月3日から5日までアムステルダムで開催された European Utility WeekのGreenComブース(5R26)で、このパートナーシップによる最初のソリューションをプロトタイプとして展示しました。このソリューションは、インフィニオンのOPTIGA™組み込みセキュリティチップをベースにしており、同セキュリティチップは、icenticのICEHUB®接続端末に組み込まれ、GreenComのEnergy IoTプラットフォームの接続デバイス認証に、使用されています。
接続デバイスの大半が適切に保護されていない
従来、太陽光発電インバーター、ヒートポンプ、バッテリーなどは、デジタル接続させて監視、制御、分析するという設計になっていません。実際、デジタルインフラに接続させて管理することは可能ですが、セキュリティ上の脅威という扉を開くことになります。事実、データへの不正アクセスは増加傾向にあり、インフラレベルだけでなく、バックエンドでも発生しています。
ドイツ連邦エネルギー 水道事業連合会(BDEW)が年度末に実施した最新調査によると、ドイツ、オーストリア、スイスのエネルギーインフラ事業者の88%が、デジタルエネルギーインフラにおける最大の課題はITセキュリティであると回答しています。一方、接続デバイスの大半が適切に保護されていないという報告もあり、セキュリティ攻撃者が遠隔地からデバイスを完全に乗っ取り、電力フローを操作、さらにはエネルギーネットワークを停止させるという危険性があります。
分散しているデバイスをスマートでセキュアなパワーグリッドに接続させる
このパートナーシップによる革新的かつセキュアな共同ソリューションは、新しいデジタルエネルギーサービスの提供を目指しているエネルギーインフラ事業者やエネルギーサービス企業を支援するものです。また、開発段階からエネルギー関連資産にセキュリティを組み込みたい、または、コネクティビティやセキュリティをアップグレードし、すでに導入されている自社のデバイスで新しい付加価値サービスを提供したいと検討しているデバイスメーカーも対象にしています。
GreenCom NetworksのEnergy IoTプラットフォームは、IBMの分析技術を組み込み、接続されている資産の使用状況を予測および最適化します。IBMのHybrid Intelligenceは、ビッグデータ分析やハードウェアベースの強固なセキュリティといったフロントエンドと、GreenComのEnergy IoTプラットフォームといったバックエンドを連携させます。icenticは、ICEHUB®接続機器を提供および管理し、分散しているデバイスを将来にわたってセキュアに接続させます。同接続機器には、インフィニオンのOPTIGAファミリーが組み込まれており、接続デバイスのセキュアな認証、ならびにセキュアなデータ転送を可能にしています。
Information Number
IFXCCS201710-001j
Press Photos
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Infineon, IBM, GreenCom Networks and icentic o develop and provide scalable solutions for securely connecting distributed assets into the electrical infrastructure. The embedded security solution of Infineon’s OPTIGA family helps to securely authenticate the connected devices as well as to secure data transmission.OPTIGA_general
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