インフィニオン、モトローラと3G向けRFチップ開発で契約締結

2007/09/25 | ビジネス&フィナンシャルプレス

2007年9月25日、ノイビーベルク(ドイツ) -  独インフィニオンテクノロジーズは本日、インフィニオンのチップ「SMARTi® UE」をベースとした、マルチモード・シ ングルチップの3G向けRFトランシーバの新製品を開発することで、モトローラ社と契約を締結したと発表しました。

RFトランシーバは、携帯電話やその他携帯機器のコアとなるコンポーネントで、無線によるデジタルデータの送受信を主な機能とします。モ バイル機器のマルチメディア機能に対する消費者の要求が高まる中、RFは携帯用コンテンツやサービスをサポートするためのデータ速度や信号を実現する上で大きな役割を果たしています。

モトローラ社はインフィニオンと契約を結び、成長中の3Gサービス向けの市場に対応する新しいチップを開発、H SDPAやHSUPAにおける最高のパフォーマンスや低消費電力でスリムなデザインなどを提供します。

インフィニオンのステファン・ヴォルフ(RFエンジン事業部門バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャ)は、次のように述べています。「インフィニオンは、モトローラと戦略的関係を結び、当 社の優れたSMARTi UEチップをベースとした先進的な3G向けRFソリューションを開発できることを嬉しく思います。新しいチップは、次世代3Gデバイスのサイズとフットプリントを効果的に縮小し、市 場をリードするシステムコストで、クラス最高の無線性能を提供します」

「GSM方式の技術は、近い将来の見通しにおいては最も有力であり、2006年の全生産量の70%をやや下回る程度の割合を占めています。しかし、市 場は様々なタイプの3G方式に向けて急速に移行しています。主な3G方式の種類としてはWCDMA(HSPA、LTEを含む)がありますが、2010年には世界中で大量生産され、全 生産量の56%を占めることになるでしょう」と、市場調査会社ガートナー社のリサーチ・ディレクターであるアラン・ブラウン氏は述べています。

SMARTi UEについて
 インフィニオンのSMARTi UEは、世界で使用されているあらゆるUMTSバンド(1~6、8~10)の組み合わせと、4バンドEDGEをサポートします。この組み合わせは、携 帯電話メーカーが同じデバイスのデザインの範囲内で、様々な地域におけるオペレータの周波数についての要件に対応することを可能にします。EDGEとWCDMAのアナログ信号処理に加え、ア ナログベースバンド機能や、パワーアンプとフロントエンドの制御機能がすべて内蔵されています。

 DigRF 3.09に準拠するSMARTi UEのデジタルベースバンドインターフェースは、ベースバンドからのハイレベルのコマンドによって制御されています。これにより、高 度な制御と較正が必要な従来のRFトランシーバソリューションよりも諸経費を抑えることができます。SMARTi UEはまた、内蔵の「リアルタイム」マイクロコントローラにより、無 線全体を制御することができます。これにより、L1ソフトウェアの複雑さを低減し、迅速な開発サイクルと、工場での較正時間の短縮、さらにネットワーク性能の大幅な改善がはかれます。

 SMARTi UEは、インフィニオンの130nm(ナノメートル)標準CMOS技術により生産され、小型の6 x 6ミリのBGAパッケージに格納されています。一 部顧客へのサンプル出荷はすでに開始されており、量産は2008年後半に予定されています。

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、エネルギー効率、コミュニケーションズ、セ キュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2006会計年度(9月決算)の売上高は79億ユーロ(キマンダの売上高38億ユーロを含む)、 従業員は世界全体で約4万2,000人(キマンダの従業員約1万2,000人を含む)でした。インフィニオンは世界的に事業を展開しており、米国ではカリフォルニア州ミルピタス、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。インフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。イ ンフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト:http://www.infineon.com

Information Number

INFCOM200709.091