インフィニオン、第3四半期業績は好調

2023会計年度通期見通しを確認

2023/08/14 | ビジネス&フィナンシャルプレス

  • 2023 会計年度第3四半期:売上高は40億8,900万ユーロ、事業部合計利益は10億6,700万ユーロ、事業部合計利益率は1%
  • 2023 会計年度第4四半期見通し:平均為替レートを1ユーロ=1.10ドルとする想定に基づき、売上高は約40億ユーロ、事業部合計利益率は約25%と予想
  • 2023 会計年度通期見通し:平均為替レートを1ユーロ=1.10ドルとする想定に基づき、 売上高は引き続き約162億ユーロ、調整後粗利益率は約47%、事業部合計利益率は約27%と予想。投資は約30億ユーロに達する見通し。フロントエンド施設への投資計画を考慮し、現時点でフリーキャッシュフローは約12億ユーロ (以前は11億ユーロ) 、調整後フリーキャッシュフローは約17億ユーロ (以前は18億ユーロ) を見込む

 

2023年8月3日、ノイビーベルク (ドイツ)

 

 インフィニオン テクノロジーズ (FSE: IFX / OTCQX: IFNNY) は本日、2023会計年度第3四半期 (至2023年6月30日) の業績を発表しました。

 

インフィニオンの最高経営責任者 (CEO) 、ヨッヘン ハネベック (Jochen Hanebeck) は「半導体市場の動向は引き続き明暗入り混じった状況を示していますが、当社の第3四半期業績は好調に推移しました。エレクトロモビリティ、再生可能エネルギーおよび関連アプリケーション分野で高需要が続く一方で、PCおよびスマートフォンなどの消費者向けアプリケーションの需要は低水準にとどまっています。当社は、デジタル変革およびグリーン経済への移行のための構造的成長要因に注力し続けることで、こうした難しい市場環境下でも好調な業績を上げています。これこそが、当社が将来を見据えた長期的アプローチを採用し、製造能力の拡大に投資している理由です」と述べています。

 

2023 会計年度 第3四半期グループ業績

2023会計年度第3四半期の インフィニオングループの売上高は40億8,900万ユーロでした。前四半期の41億1,900万ユーロからは1%の減少となりました (ドル建てでは前四半期から若干の減少) 。オートモーティブ (ATV) 事業部およびグリーン インダストリアル パワー (GIP) 事業部の売上高は若干増加しました。パワー&センサーシステムズ (PSS) 事業部の売上高は若干減少しましたが、コネクテッド セキュア システムズ (CSS) 事業部の売上高はそれよりもやや速いペースで減少しました。

 

第3四半期の 粗利益率は前四半期の46.6%に対し44.5%でした。 調整後粗利益率は前四半期の48.6%に対し46.2%でした。

 

事業部合計利益は前四半期の11億8,000万ユーロに対し10億6,700万ユーロでした。 事業部合計利益率は前四半期の28.6%に対し26.1%でした。

 

非事業部損益は前四半期の1億700万ユーロの純損失に対し7,100万ユーロの純損失となりました。第3四半期の非事業部損益の内訳は売上原価6,700万ユーロ、販売および一般管理費5,500万ユーロ、ならびに研究開発費1,200万ユーロです。これらの他、その他の純営業収益6,300万ユーロも含まれていますが、これには、米国のテメキュラの施設を売却したことによる利益が含まれています。

 

営業利益は前四半期の10億7,300万ユーロに対し9億9,600万ユーロでした。

 

財務収支は前四半期の1,700万ユーロの純損失に対し500万ユーロの純損失となりました。

 

法人所得税費用は前四半期の2億3,700万ユーロから1億6,700万ユーロに減少しました。

 

継続事業からの利益は前四半期の8億2,700万ユーロから8億3,500万ユーロに若干改善しました。 非継続事業からの損益は前四半期の100万ユーロの損失に対し400万ユーロの損失となりました。 純利益は前四半期の8億2,600万ユーロから8億3,100万ユーロに若干改善しました。

 

継続事業からの 1株当たり利益は、前四半期の0.63ユーロ (基本的および希薄化後とも) から変化がありませんでした。 調整後1株当たり利益 [1] (希薄化後) は前四半期の0.69ユーロに対し0.68ユーロでした。

 

当社が有形固定資産および無形資産の購入額ならびに資産計上された開発費の合計として定義する 投資額は、前四半期の5億6,500万ユーロから7億6,800万ユーロに増加しました。 減価償却費および償却費は前四半期の4億3,400万ユーロに対し4億4,100万ユーロでした。

 

フリーキャッシュフロー [2] は前四半期の1億9,300万ユーロから3億2,600万ユーロに改善しました。 営業活動によるキャッシュフローは前四半期の6億4,700万ユーロから10億3,300万ユーロに増加しました。

 

2023会計年度第3四半期末 (2023年6月30日) 現在の グロスキャッシュポジションは、前四半期末 (2023年3月31日) 現在の34億4,600万ユーロに対し29億8,600万ユーロでした。第3四半期末現在の 金融負債は、資本市場を通じた負債7億5,200万ユーロを約定返済したため、前四半期末現在の54億2,800万ユーロから46億7,900万ユーロに減少しました。 ネットキャッシュポジションは、前四半期末現在の純金融負債19億8,200万ユーロに対し純金融負債16億9,300万ユーロでした。

 

2023 会計年度 第4四半期見通し

平均為替レートを1ユーロ=1.10ドルとする想定に基づき、当社は2023会計年度第4四半期の 売上高を約40億ユーロと予想しています。ATV、GIP、PSSおよびCSSの4つの事業部の売上高は、第3四半期比で概ね安定的に推移する見込みです。このグループ全体の予想売上高の水準が達成された場合、 事業部合計利益率は約25%になる見通しです。これは、第3四半期比でアイドルコストが増加することが主な理由の1つです。

 

2023 会計年度 通期見通し

平均為替レートを1ユーロ=1.10ドルとする想定に基づき、当社は2023会計年度の 売上高を約162億ユーロと予想し、従来予想を維持しました。これは、前年度比14%の成長率に相当します。ATV事業部およびGIP事業部の売上高成長率はいずれもグループ全体の平均成長率を上回る見通しです。CSS事業部の売上高成長率はグループ全体の平均成長率に近い水準となる見込みですが、PSS事業部の売上高は前年度比で減少する見込みです。この約162億ユーロの予想売上高の水準が達成された場合、 調整後粗利益率は約47%、 事業部合計利益率は約27%になる見通しです。

 

2023会計年度では、有形固定資産および無形資産の購入額ならびに資産計上された開発費の合計として当社が定義する 投資額は約30億ユーロを計画しています。この計画では、クリム (マレーシア) の工場で化合物半導体を製造するための第3製造モジュールの建設、ドレスデン (ドイツ) でアナログ / ミックスド シグナル コンポーネントおよびパワー半導体を製造するための第4製造モジュールの建設作業計画の着手、ならびにとりわけドレスデン (ドイツ) およびフィラッハ (オーストリア) におけるフロントエンド製造能力の持続的な拡張に注力しています。

 

減価償却費および償却費は約18億ユーロと予想しています。このうち約4億5,000万ユーロは、主としてサイプレス社の買収に伴う取得原価配分によるものです。フロントエンド施設への投資計画を考慮し、 フリーキャッシュフローは現時点で約12億ユーロ (以前は11億ユーロ) と予想しています。 調整後フリーキャッシュフローは現時点で約17億ユーロ (以前は18億ユーロ) に達する見込みで、これは2023会計年度の予想売上高162億ユーロの10%超に相当します。

 

インフィニオンの2023会計年度通期見通しの説明ではGaN Systemsの買収計画 (特に、購入価格の支払い) が考慮されていませんが、これは、当該買収計画に関して慣習的なクロージング条件 (規制当局の承認を含む) がまだ満たされていないためです。

 

2023 会計年度 3 四半期事業部別業績

2023会計年度第3四半期の ATV事業部の売上高は、前四半期の20億8,000万ユーロから21億2,900万ユーロへと引き続き増加しました。この2%の売上増は、マイクロコントローラーの売上増およびエレクトロモビリティの堅調な需要の継続が主な要因でした。 事業部利益は前四半期の6億4,700万ユーロに対し5億8,300万ユーロでした。 事業部利益率は前四半期の31.1%に対し27.4%でした。

 

第3四半期の GIP事業部の売上高は、前四半期の5億5,800万ユーロから5億6,500万ユーロに若干増加しました。この1%の増加は、輸送、エネルギー インフラおよび再生可能エネルギーの各アプリケーション分野で需要が増加したことによるものです。自動化および産業用ドライブ分野の売上高は前四半期比で安定的に推移しましたが、家電分野の売上高は減少しました。 事業部利益は前四半期の1億8,100万ユーロに対し1億7,100万ユーロでした。 事業部利益率は前四半期の32.4%に対し30.3%でした。

 

第3四半期の PSS事業部の売上高は、前四半期の9億2,500万ユーロから9億1,700万ユーロへと1%の微減となりました。大半のアプリケーションの需要は引き続き若干減少しましたが、低水準にあったスマートフォン向けUSBコントローラーおよび製品の売上高は増加しました。 事業部利益は前四半期の1億9,700万ユーロに対し1億9,100万ユーロでした。 事業部利益率は前四半期の21.3%に対し20.8%でした。

 

第3四半期の CSS事業部の売上高は、前四半期の5億5,000万ユーロから4億7,400万ユーロに減少しました。この14%の減少は、マイクロコントローラーおよびWi-Fi分野の需要が減少したことによるものでした。その他の分野の売上高は安定的に推移しました。 事業部利益は前四半期の1億5,500万ユーロに対し1億1,900万ユーロでした。 事業部利益率は前四半期の28.2%に対し25.1%でした。

 

[1] Adjusted profit/loss for the period and adjusted earnings per share (diluted) should not be seen as a replacement or as superior performance indicators, but rather as additional information to profit/loss for the period and earnings per share (diluted) determined in accordance with IFRS. The detailed calculation of adjusted earnings per share is presented on page 11.

[2] For the definitions and the calculation of Free Cash Flow and of the gross and net cash positions, please see page 16.

インフィニオンについて

インフィニオン テクノロジーズは、パワーシステムとIoTにおける半導体分野のグローバルリーダーであり、製品とソリューションを通じて、脱炭素化とデジタル化を推進しています。全世界で約56,200人の従業員を擁し、2022年会計度 (2021年10月~2022年9月) の売上高は約142億ユーロです。ドイツではフランクフルト証券取引所 (銘柄コード:IFX) 、米国では店頭取引市場のOTCQX  (銘柄コード:IFNNY) に上場しています。ウェブサイト www.infineon.com/jp

Information Number

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  • Jochen Hanebeck, CEO Infineon Technologies AG
    Jochen Hanebeck, CEO Infineon Technologies AG
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